絶好のスタート。でも、僕の不安が当たってしまった。アストンマーチャンは馬込みのなかで折り合いを欠いてしまったんだ。
マーチャンは3コーナーを回るくらいまで落ち着きを取り戻せずにいただけに、ウオッカの四位は、「チャンス」と思ったんじゃないかな。位置取りはこの馬の直後。マークしていただけにその動向はよく見えていたはずだ。そして直線、内から抜け出したユタカとマーチャンにあわせてスパートをかけて、外からこの人馬をスパッと交わした。
ゴール前の切れ味も凄かったけれど、この馬の「らしさ」は、その前に発揮されていた。実は直線で外に出たときに、一度バランスを崩していたんだ。だが、鞍上にシッカリと追われながらもすぐに態勢を整えた。これは走りのバランスがいいからできる芸当。並みの馬なら鞍上もまともに追えなかったはずだ。
そのウオッカは、これまでバリエーションに富んだ競馬をしてきた過程、自在性のある走りからもカワカミプリンセスのような印象。対して折り合いを欠きながらも2着に粘ったアストンマーチャンは、スピードに任せた走りをするラインクラフトのイメージかな。この2頭のライバル対決は今後も見物だと思うよ。
3着のルミナスハーバーは小牧のゲートの出し方が素晴らしかった。ゲートからスタートという流れを、周りをうかがいつつも折り合い重視でクリアした。このおかげで馬がマイペースで走れたんだよね。馬体が細いながらもあれだけの走りができたのは、鞍上のアシストが大きいんじゃないかな。
ローブデコルテの4着は大健闘。まだ未完成という感じだけに、これからもっと良くなる馬だと思うよ。5着イクスキューズは外枠からインコースにもぐって…というシンジのイメージ通りのレースだったように思うが、いかんせんペースに泣いた。
僕が期待していたハロースピードは6着。美浦で見たよりも馬体が大幅に細く見えたのがこたえたように思う。もしかしたら長距離輸送に弱いタイプなのかもしれない。でも、レースで力みすぎずに走ることができたのは好材料。これは前走で我慢を覚えたのが活きているね。
この世代の初GIということで明暗が分かれたけれど、まだ勝負は始まったばかり。素質馬がそれぞれ光るものを見せ、今後の成長が楽しみになるようなレースだったと思う。



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