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坂井千明・プロフィール

坂井千明
元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ウハウハ競馬・テレビ埼玉など)を始め新聞・雑誌で幅広く活躍中。また、乗馬学校、JRAイベントなどでの実地の騎乗指導にも力を入れている。

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坂井千明のコースの達人
元馬場委員長としてJRA全競馬場の改修に携わり培った知識が凝縮したコース本の決定版です。


ファイナルチーム
坂井千明・伊藤友康を筆頭とした最高の人材が、「真の関係者情報」を公開します。

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2007年2月28日

もう明日は3月。月日が流れるのは早いものだね。風も湿り気を帯びてきて春の訪れを感じる。

今日は追い切り日。美浦組ではマンハッタンバーの動きがだいぶよくなっていた。年明けに復帰後してからは勝ちきれずにいたが、ようやく復調してきたんじゃないかな。相手は強いが、力試しにはちょうどいい。

もう1頭、メイショウレガーロは坂路で追い切っていた。状態は平行線といった感じかな。近走の内容からも競馬を覚えてきたようだし、これからよくなってくるだろう。


そうやって調教を見ている合間、スタンドに後藤がいたんで話しかけたんだ。「スタートで決まったな」って僕がいったら、「馬をスッと出したとたんにダッシュがついたんで…」なんて謙虚な答え。でも、あれは間違いなく後藤の好プレーだったと思う。思い入れのあるローエングリンでの勝利だったし、嬉しそうだったよ。


嬉しいといえば、最近お便りを頂くことが多いんだ。これは本当に励みになるんだよね。今回はそのなかからいくつか質問に答えていこうと思う。

まずハリアーさん。シュウの性格は素直なタイプ。ただ、一度新聞社の取材であやまった記事を書かれてからは無口になったんだ。最近はだいぶ喋るようになってきたけどね。いいところは手足が長いこと。だから「それを最大限に生かした乗り方をするように」といつもいっているよ。

次はごっちゃんさん、いつもメールありがとう。馬の映画なんだけれど…実は僕はあまり観ないんだ。でも映画自体は大好きなんだよ。特に洋画のSFとかホラー。最近はDVDで『ブラッドレイン』や『サイレントヒル』なんかを観たよ。あ、昔のテレビでよければ『ミスター・エド』(馬が喋るというアメリカのドラマ)なんかは好きだったな。

と、こんなふうに今後もできるだけ多くの質問にお答えしたいと思っています。お便りくださった方、本当にありがとうございました!

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2007年2月26日

思い通りのレースをした者、そうならなかった者。ターフの上ではそれがハッキリ分かれるものだが、特に中山記念は対比が際立った。

勝ったローエングリン。その勝因は4つある。まずは後藤の好判断だ。内枠に入った時点で決めていたんじゃないかな。素晴らしいスタート、思い切った逃げの作戦が見事にハマった。

2つ目は前任者の教育が実を結んだということ。カツハルがおさえる競馬を教え込んだおかげで、以前のように気負った走りではなくリラックスして逃げられるようになったんだよね。

3つ目はペースが開幕週としては遅かったこと。そして最後に他馬がこの馬を楽に逃がせすぎたということだ。

同じ伊藤正厩舎でも人気で上回っていたエアシェイディだが、結果は2着に敗れてしまった。少し早めに動いたが、遅い流れを勝ちにいくならあそこで仕掛けるのは正解だし、内には進路がなく外を回ったことも仕方ない。展開が合わなかったといえばそれまでだが、それでも2着なら価値がある。

3着のダンスインザモアは直線の伸びが目立っていただけに出遅れが痛かった。4着シャドウゲイトは前走から4キロ増の斤量で好走できたのは、今後に向けて明るい材料だ。

マサミが乗ったグレイトジャーニーは5着。この馬向きのペースではなかったし、距離も少し長かったかな。いい脚が使えなかったね。

展開のカギを握ると思われたインティライミは最下位(16着)だった。前回の暴走を踏まえてヨシトミが意識的におさえたのか、ローエンの好スタートを見て控えたか、他に理由があったのか…ハッキリとはわからないが、もう少し積極的なレースをするかと思っていたんだけれど。これだけ負けてしまったのは、揉まれる競馬になると走る気をなくしてしまう精神面の弱さなんだろうけどね。

1着のローエン、最下位のインティライミの対比は残酷なほどだが、これも競馬のひとつの姿なんだ。

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あいにくの空模様だった今日は学校で騎乗指導ができなかった。せっかく地方競馬から僕に教わりに来てくれた人がいたんだけれど、講義だけになってしまったんだよね。でも、今度機会があったら熱血指導させてもらおうと思っているんだ。


日曜日の中山記念は最終的に16頭立てになった。メンバーを見渡すと、前にいく馬、後ろで脚を溜める馬でどちらを優位に見るかがレースのポイントになりそうだということがわかる。

インティライミがスピードに任せて先行し、流れが速くなれば、前々で競馬をしたいシャドウゲイトには厳しい展開になる。前走よりは積極的な位置取りをするだろうエアシェイディにも影響があるかもしれない。そうすると決め手のあるマルカシェンクダンスインザモアに出番があるということになる。

もしくはインティライミが単騎で逃げ、さらに折り合いがついたならばどうか。こうなると一番怖いのはこの馬だ。前走は暴走といわれその面だけが語られるが、その裏で僕は復調のきざしを感じていた。あの走りは全盛時に近いと思ったし、あのペースで逃げたにも関わらず4着に粘ったのは能力の証明に他ならないからだ。

いずれにしても、展開の中心となるのはインティライミなんじゃないかなと思っている。前か、後ろか…。この馬次第でそれが変わってくるだろう。

そうそう、前回に書いたエアシェイディの話だけれど、調教の動きが気になったから伊藤(正徳)先生に直接聞いてみたんだ。答えは「いつもあんな感じだからね」って。実際には状態をキープしているとのことだったよ。


西の重賞も少し話そうか。土曜日のアーリントンCではマサミがマイネルレーニアに騎乗する。話をしている感じだと、あまり小細工はしなそうな印象を受けたね。チャンスのある馬だし、気合いを入れて頑張ってほしい。

日曜日の阪急杯はプリサイスマシーン。アンカツがあえてGⅢのこちらに乗るんだから手応えを感じているんだろう。馬も晩成型なのか去年から充実しているしおもしろい存在だね。

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2007年2月21日

今日はだいぶ暖かかったね。すっかり季節も冬から春になろうとしている。過ごしやすくなりそうだね。

今日は中山記念の追い切り。相沢厩舎のダンスインザモアはなかなかの動き。順調そうだったよ。もともと重賞(スプリングS)を勝つほどの実力馬。復調している印象だし、おもしろいかもしれない。

関東期待の1頭は加藤征厩舎のシャドウゲイト。この馬は明日追いきるらしいんだけれど、管理するユキ(加藤征調教師)がスタンドにいたので話を聞いた。

余談だが、ユキとは彼が子供のころからの長い付き合い。馬主が親父さんで、その馬で重賞を勝ったこともあるんだ(エビスジョウジ・東京新聞杯)。

そのユキによると、シャドウゲイトはここ最近の成長が著しいらしい。それは体重面にも表れていて、楽ではない調教を積みながらもドンドン体重が増えているという。

くしくもエビスジョウジもそんな馬だったんだ。新馬戦のころは430キロくらいだった体重が、最後には500キロ近くにまで増えていた。

これは筋肉の量が増えてきたということで、いい傾向なんだよね。休ませて太ったわけじゃないから。だからユキにも「下手にもとの体重に戻さないほうがいいんじゃないの」っていったんだ。

あとは怪我から復帰したヨシトミにも「もういいのか?」って声をかけた。「今週から乗ります」といっていたからもう心配はないんだろう。騎乗予定のインティライミも、前走を見ると行きっぷりが戻ってきている感じだった。ヨシトミも楽しみにしているんじゃないかな。

そうそう、関東馬では忘れちゃいけないのがエアシェイディ。この馬に関してはちょっと気になる話も聞いたので、詳しく調べて金曜日に報告したいと思っているんだ。

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雨の影響で時計が出やすい馬場になったフェブラリーS。レースのポイントは、半マイルあたり。ここで1~3番人気の馬がどう動いたかだ。

アンカツはおそらくここでこう思った。「このままじゃ前をとらえきれない」。そこでサンライズバッカスにゴーサインを出して、動きはじめたんだ。本来ならば、それでも届かない位置だったが、雨が味方するという判断もあったかもしれない。

幸はアンカツが仕掛けるのを見て、自分もいきたいと思ったはずだ。3~4コーナー。いかんせん、ブルーコンコルドは内にモタれてしまう。カーブで内にモタれると、動くに動けない。それはどんな騎手が乗ってもそうなんだ。結果的に、ブルーコンコルドはサンライズに遅れをとることになってしまう。

この2頭と同じような位置にいたのがユタカのシーキングザダイヤ。ただ、ユタカはここで仕掛けようとはしなかった。もちろん、それがベターということはわかっていたと思う。それでもユタカは我慢した。それは、「ここで動いても勝てない」からだ。つまり2~3着をよしとしない、より勝ちに行く競馬をしたということだ。

結果は、馬場状態の力も借りてサンライズバッカスが伸び、ブルーコンコルドは最後まで遅れを取り戻せず、シーキングザダイヤの末脚は不発に終わった。

それでも僕は、結果ではなく内容に目がいってしまう。ユタカの姿勢を評価したいんだ。勝ち味に遅い馬を「勝たせるため」にした決断。それがあの半マイルでの我慢だった。それは元乗り役として共感できるものだったんだよね。

この3頭以外に話を移そう。3着のビッググラスは積極的な競馬をして、あそこまで粘れるんだからたいしたもの。今後が楽しみな1頭だ。4着カフェオリンポスはずっと好調を維持していたことが生きたんだろう。5着フィールドルージュは自在性がなく、決まった形でしかレースができない弱みが出たかな。


最後に今日はお便りに答えたいと思う。関西のごっちゃんさんからマサミに関する応援メール。彼は負けず嫌いで頑張り屋。競馬に関してはすごく真面目だからこれからもっと伸びると思う。だから今後とも応援してやってください!

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2007年2月16日

いつものようにスタンドで新聞を広げると、びっくりするニュースが。ウチパク(内田博騎手)がキャスター・鈴木文子さんと結婚するというのだ。

どちらも知った仲だけに、意外に思い早速当人(鈴木文子さん)に電話してみた。すると、どうやらちょっと早すぎた報道で当人たちも困惑しているみたい。ともあれ、めでたいことだよね。僕も祝福させてもらったよ。

さて、そのウチパクが有力馬(アジュディミツオー)に乗るフェブラリーS。ここはかなりの戦国模様。

ここでは有力馬はタイプがふたつに分かれるように思う。ひとつは安定感はあるがパンチ力に欠ける馬、もうひとつは決め手があるがムラがある馬。

前者の代表的な例はシーキングザダイヤが挙げられるだろう。アジュディミツオーも同じタイプに分類できるかな。勝ち味に遅いのが欠点だけれど、それを解消するにはある意味勝ちを意識のなかから遠ざけるような、大胆な乗り方がいいと思う。

後者にはブルーコンコルドメイショウトウコンビッググラスなどがあてはまる。こういう馬はえてして不器用なタイプが多いけれど、なかではコンコルドとトウコンが自在性も兼ね備えているかな。

このふたつのタイプをどう当てはめるかがレースを読み解くポイント。それに各馬の状態面などをプラスしていく感じだろうね。ちなみに、僕が調教だけを見て「いいな」と思ったのはビッググラスだ。

展開的にはトーセンがある程度飛ばして、遅くはならないはず。そうすれば前走掛かり気味だったシーキングザベスト、後方待機のサンライズバッカスフィールドルージュにもいいペースになる。

昨年のカネヒキリのような絶対的な存在がいない混戦模様だが、だからこそ有力各馬が力を発揮した激戦を期待したい。2007年はじめてのGIだけに、以降に弾みがつくようなレースになってほしいと思っているんだ。


最後にもうひとつ、明日のクイーンCではハロースピードに注目している。陣営はかなり気合いを入れている。ビッチリと仕上げてきたね。

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2007年2月14日

今日は今年はじめての公開調教だった。ファンの皆さんがトレセンに来てくれる機会は少ないだけに、いつも楽しみにしているんだ。

今回も谷中公一君やグリーンチャンネルの新人レポーター・坂田裕美さんらと大いに盛り上げた。恒例のぶっちゃけトークも絶好調で、結構楽しんでもらえたんじゃないかな。


さて、追い切りだけれど、もやが出てきた影響で後半はちょっと見づらくなってしまったんだ。それでもクイーンCの有力馬はチェックできた。

ハロースピードは助手(70キロくらい)が乗っていたからか、ちょっと重たそうに走っていた。それでも終始落ち着きがあったのは好材料だし、体調も良さそうだったよ。

逆にちょっとイレ込んでいたのはイクスキューズ。まぁ、この馬はいつもこんな感じだけれど、今回は少しカリカリしていたね。動きはまずまずかな。

カタマチボタンの追い切りは管理する加藤征調教師の近くで見ていたんだ。ちょっと話した感じでは満足しているようだったね。うん、なかなかいい動きだったよ。


フェブラリーS組ではカフェオリンポス。前走(平安S)から引き続いていい状態だね。ただ、ここは相手が強い。調子の良さを生かしてどこまで…といった感じだろう。


最後に、実は本日2月14日は僕の誕生日なんだ。バレンタインと同日ということもあって、トレセンや学校でチョコやお祝いの言葉をたくさんいただいた。ちょっと照れるけれど、やっぱりうれしいよね。この場を借りてみなさんにお礼をいいたいと思います。本当にありがとう!

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1.3倍の断然人気馬・オーシャンエイプスが4着に負けたきさらぎ賞。この馬の敗因にはもちろん触れたいが、まずは勝ち馬のことから話そう。

アサクサキングスは思い切った戦法を取り、自分のペースで逃げられたのがひとつの勝因。ジリジリと長い脚を使うこの馬の持ち味を十分に生かすことができた。聞けば陣営からこういうレースをしてほしいという指示があったみたいだね。スタート後の感じではもっと流れが速くなるかと思ったけれど、道中うまくペースを落ち着かせたのは幸四郎のファインプレー。

もうひとつの勝因は、2、3番手以下の馬がオーシャンエイプスをマークしすぎたということ。3着サムライタイガースのアンカツは好スタートながらあの馬にあわせて少しおさえたし、2着ナムラマースのペリエもユタカマークだった。

そのオーシャンエイプスは、僕の目にはスタート後少し鞍上と呼吸があわない場面があったように映った。落ち着いて、気持ちよさそうに走っていた前走と比べるとかなり気負っている感じだったな。

そしてポイントは向こう正面。このレースで「このままじゃマズイ(逃げ切られる)」と最初に気付いたのはユタカだった。そこで彼はさすがの判断力でそこからスパートをかける。もちろん、タイミング的には文句のつけようがない。

だけど、馬はユタカの判断力についていけなかったんだ。これは気負って走っていたことにも通じるけれど、ハッキリいえば経験不足だろうね。古馬に乗ってするようなレースはまだ難しかったんだろう。一番速く動いているぶん一番長く脚を使うことになり、最後まで伸びきれなかった。

ただ、これで見限るのはちょっと早い。この馬はいずれ走ってくる。キャリアを積んでいけばまたいいレースを見せてくれるはずだ。

最後に1点。3コーナーすぎ、流れが速くなったところでついていけなかったナムラマース。エンジンのかかりが遅いところは難点だが、そんな状況でも2着に追い込んだ脚は見応えがあった。「負けて強し」の内容だったように思う。

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きさらぎ賞に出走するオーシャンエイプスは、新馬戦のわずか1戦だけでこのレース、もっといえば3歳世代でも中心的存在として語られはじめている。

確かにあのレースは強かった。ステッキを使うところなく8馬身差の圧勝、1分49秒8というタイムも優秀だ。

さらにこの馬の評価を上げているのが今週の追い切りだろう。馬なりで上がり2ハロンを12秒0-12秒0というタイム(坂路)。これは並みの馬にはできない芸当だ。

馬体を見ればお父さん(マヤノトップガン)似の好馬体、動きは柔らかく、鞍上の指示に従うところからも素直な気性がうかがえる。

と、こうして美点を並べていくと、みんなが特別な存在として話すのもよくわかる気がするね。でも、あくまでまだキャリア1戦の馬。何が起こるかわからないのが競馬だし、まずはここが試金石ということろじゃないかな。

僕が今回注目するのは、ユタカがどう乗るかということ。これだけの能力を持った馬だから無難に乗るのが近道だろうが、先を見据えれば…特に対フサイチホウオーということを考えれば…瞬発力を生かした思い切ったレースが見たいんだ。後方で脚を溜めて一気に爆発させるような…ね。

レースのカギになるのは、この馬以外ではナムラマースに乗るペリエの出方だろう。恐らく彼は勝ちに行く積極的な競馬をする。そこで他馬がどう出るか。つまりはナムラをチェックにいくか、オーシャンエイプスをケアするかということ。それ次第で着順も変わってくるから、レースを見るほうとしても推理力が試されるところだね。


もうひとつの重賞・ダイヤモンドSだけれど、こちらは実績馬のアドマイヤフジや長距離適性のあるバイロイトトウカイトリックなど関西勢が強力。

関東馬では大久保洋厩舎のドリームパートナー。得意の左回りで変わってくるかもしれない。いかんせん関西に推され気味だけれど、なんとか頑張って一矢をむくいてほしいと思っているんだ。

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今日はいつもよりちょっと遅くまでスタンドにいた。だいたい若手の騎手ってのは最後まで調教をつけているもんだから、戻ってきた連中と結構長く話をすることができたんだ。

津村とシュウ(石橋脩騎手)のふたりには、先週のレースを見た感想で「もっとこうしたほうがいい」というような話だったね。

そうそう、シュウはダイヤモンドSに出る予定のブリットレーンについて「いい動きをしていましたよ」っていっていた。しまいの反応に好感触を得たみたいだね。もう8歳馬で上がり目は見込めそうにないけれど、52キロのハンデ、状態の良さを生かして満足のいくレースをしてほしい。

あとは千葉や黛にも会って、悩みを聞いたり、アドバイスをしたり。若い連中は仕事に対して常に真摯な姿勢で、真剣に僕の話に耳をかたむけてくれるから、こっちとしても話に力が入るんだよね。

その他には馬主の菅原太陽さん(所有馬にアポロノサトリなど)とも話をする機会があった。応援してくれているみたいで、その気持ちが嬉しかったな。後輩騎手たちのことも気にかけてくれていたからなおさらだよね。


今週はきさらぎ賞、ダイヤモンドSともに関西勢に話題が集中している。特にオーシャンエイプスはクラシック有力候補と評判だ。この馬の真価について、さらに形成逆転を狙う関東馬については金曜日に報告させてもらおう。

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共同通信杯、僕のなかにある「ホウオーに勝つためにはこういう乗り方」というイメージに一番近かったのが2着のダイレクトキャッチだった。

馬体を並べずに、一瞬の脚で抜き去る…。ただ、道中で外を回りすぎてしまったね。そこでロスしてしまった。ホウオーよりもインに入っていればあの馬をもう少し苦しめることができたんじゃないかな。

3着のフライングアップルが思ったより粘ったのもダイレクトには痛かった。併せ馬の形になって、ホウオーの負けん気に火を点けてしまったからね。単走で抜け出すようだったら気を抜いたかもしれないんだけれど。

それにしてもホウオーは根性のある馬だ。並べばまず抜かせない。それにアンカツの騎乗もよかったね。4コーナーまでじっと動かず、いざ追い出すときのタイミングもバッチリだった。風林火山の「動かざること山のごとし、侵略すること火のごとし」という言葉を彷彿とさせた。それに他の馬は眼中になく、ただホウオーだけの競馬をしていた。アンカツはよほど自信があったのだろう。

レース後の「思ったより伸びなかった」というコメントは、余裕のある体だったということからきているんだろう。絞れてくればまた弾けるだろうし、逆にいえばそれでもこの強さなんだから他馬とは完成度が違う。ひとつ気になっていた右トモと左トモのバランスの悪さも解消されていたね。

4着のニュービギニングは成長途上といった感じ。返し馬の動きはちょっと硬くて、馬体にもあまり迫力は感じなかった。それでも前走よりもパドックはよく見えたし、ユタカの折り合い重視の乗り方は今後に生きてくるだろう。これからの成長に期待だ。

地方から挑戦して7着だったフリオーソだが、今回は初めての芝で戸惑っていたように見えた。物見をしたり、気を使いながら走っていた感じだったんだよね。馬体のレベルはかなり高いし、今回でこの馬を見極めるのは早計だろう。次走こそ本当の意味での試金石なんじゃないかな。

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今朝のトレセンは寒かった! というか、全国的に寒かったみたいだね。栗東では雪が降ったというのだから。そう思うと、まだこっちはましなのかと変に納得してしまう。


共同通信杯のメンバーは9頭に絞られた。出否に注目していたマンハッタンバーは来週の500万下条件にまわるようだ。まだ体ができていなかったということだろうね。

レースの展開としては、やはりフサイチホウオーニュービギニングの2頭がカギを握ることになる。

フサイチはこれまでのレースからわかるように、並んだら無類の強さを発揮する。ただ、その反面で相手に一瞬の脚を使われるともろさを見せるタイプのように思うんだ。

たとえばニュービギニングだったら、後方待機から大外一気に抜き去るといったような感じ。

ただ、それは口でいうほど簡単なことじゃない。特に今回は東京の1800m。このコースは1コーナーまでの距離が短いから、そこで恐らくペースダウンすることになる。そうすると必然的にあまり流れは速くならず、追い込みが決まりにくい展開になる。

つまり、先行勢を交わすにはかなりの脚で上がってこなくてはいけないということだ。ニュービギニングにできるかというのはもちろんだが、道中のかけひきを含めて、今回は特にユタカの手綱さばきにかかっているように思う。

もちろん、アンカツもただ黙ってユタカのしたいようにはさせないだろう。仕掛けどころは考えてくるはず。このふたりの攻防戦は相当な見物になるんじゃないかな。

でも、あまりに牽制しあうようだと、思わぬフライングアップルなんかに足元をすくわれる危険性もある…。2頭を中心としたレースだけど、「あと1頭」に注目するのもおもしろい見方かもしれないね。


そうだ、今日はもうひとつ。なかなかの動きをしていた新馬がいたから報告しておこう。的場厩舎のヤマノキングアロー。日曜日の3レースに勇人(的場騎手)で予定している。父クロフネ、お母さんがシスターソノ(その母ロジータ)と血統もいいからちょっと期待しているんだ。

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