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坂井千明・プロフィール

坂井千明
元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ウハウハ競馬・テレビ埼玉など)を始め新聞・雑誌で幅広く活躍中。また、乗馬学校、JRAイベントなどでの実地の騎乗指導にも力を入れている。

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坂井千明のコースの達人
元馬場委員長としてJRA全競馬場の改修に携わり培った知識が凝縮したコース本の決定版です。


ファイナルチーム
坂井千明・伊藤友康を筆頭とした最高の人材が、「真の関係者情報」を公開します。

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春は出会いと別れの季節。学校(ジャパン・ホースマン・アカデミー)でも、13人の卒業生が羽ばたいていく。卒業式は明日なんだけれど、あいにく収録で参加できないから今日挨拶をしたんだ。

別に大層なことをいったわけじゃなくて、体を大事にしろということとか、あとはそれぞれ個人的なアドバイスかな。

先生と生徒という関係ではなく、僕も彼らと一緒になって楽しんで授業させてもらったからおもしろかった。進路はバラバラだけれど、みんな、がんばれよ!


さて、今週は東西の重賞がどちらも1頭に注目が集まっている。東はダンスインザモア、西はメイショウサムソンだ。

特に負けられないのが2冠馬・メイショウサムソンだろう。ここを始動戦に選んだ名馬といえばトウカイテイオー、ネオユニヴァース…。どちらも勝っているし、サムソンにも好走以上が求められる。古馬戦線の盛り上がりを思えば、力の差を見せ付けてほしいところだよね。

ダンスインザモアは絶好調だ。追い切りの動きはゆっくり見えたのに、実際はかなり速いタイム。これはフットワークに伸びがあるということ。もともと調教駆けする馬だけれど、今回の動きは本格化を思わせるんだ。

でも、ハッキリいってメンバーに恵まれた感じだよね。マイネルレコルトキングストレイルの2頭が回避したのは盛り上がり的に痛かった。

それでもダンスの相手を探せば、前走ほとんどまともに追えないながらも勝ち馬と0秒2差までがんばったロジック、同舞台での勝ちっぷりがよかったサイレントプライドとくせ者も。スンナリ勝たせてくれるかどうか、だ。スタートであの馬の癖がでなければ安心できそうなんだけどね。

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あっという間に来週は4月。暖かくなってきたし、日差しも柔らかくて、嬉しくなってくるね。

そんな過ごしやすい朝、追い切りでいい動きを見せていたのがダンスインザモアだ。ここ数戦はいずれも好走しているけれど、特に前走はもう一歩という惜しいレース。そこで見せた出遅れ癖(この馬、ゲートで伸び上がって扉の上に顔を出しちゃう癖があるんだよね)さえなければ、今回も恥ずかしい競馬はしないんじゃないかな。

ダンスが出走予定のダービー卿CTにはマイネルレコルトキングストレイルも登録していたが、出るかどうかは微妙な模様。レコルトはさ来週のマイラーズCに使う可能性もあるらしい。どちらも実績馬だけに、いないとなるとちょっと寂しいメンバーになるね。


他に追い切りで目がひかれたのは、大阪杯に出走を予定しているシャドウゲイトの動き。騎乗予定のアンミツやユキ(加藤征調教師)と3人で話したんだけれど、アンミツはカツハルに乗り方を聞いたりしたみたい。カツハルとのコンビのように、ちょっと早めに仕掛ける乗り方ができたら、この馬の競馬はできそうだ。


そのカツハルだけれど、24日の競馬(中山3R)で1週間の騎乗停止処分を受けた。

あくまで僕の視点だけれど、あれは馬が突然フッと物見をしたのが原因だと思う。いってみれば、突然の急激な変化というわけだよね。騎手の責任としてはかなり低いほうだと思う。それでもおさえるのがプロだといわれれば、それまでなんだけれどね。

ともあれ、審議の結果は馬は降着、カツハルは先に挙げた処分だった。今回いいたいのは、その処分にも柔軟性があってほしいということなんだ。

走行妨害で馬に理由があった場合、現行では一律で1週間の騎乗停止となっているけれど、その理由にも様々なケースがある。馬は生き物。なかには乗り役がどんなに注意していても起こってしまうようなこともあるんだ。そういったケースにあわせて、処分も細かく設定すべきだと思う。

そしてそれをファンにも伝える。「~の規定により~の処分になりました」といったように。

みんなにとって、採決は遠い存在なんじゃないかな。それをもっと身近に、わかりやすくて、みんなが納得のいくようにするために、そんな改善もあってしかるべきなんじゃないかと思う。

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「思った通りの競馬ができました」というユタカのコメント。なるほど、確かに見事な騎乗だった。

半マイルの競馬とでもいおうか。中京で追い込みは決まりにくいということを熟知した上での早め、早めのレース。もちろん、流れが遅くなったこともキッチリ読んでのことだ。

中団の外め、プリサイスマシーンの後ろで馬場のいいところを通り、直線ではまっすぐ伸びてきた。馬の力を信じていたからこその好騎乗。仕掛けのタイミングもバッチリだったね。

対照的だったのがマイネルスケルツィ。もう少しいかせてもよかったんじゃないかな、という感じ。できるだけ馬を刺激したくなかったのかもしれないが、スズカが早めに出てきたときについていったら違う結果が出たかもしれない。

馬場のいい外をよく伸びて2着のペールギュントはのど鳴りのこの馬にとって恵みの雨だったのか。重賞2勝の実績馬の復調を思わせる末脚だった。4着ビーナスラインはもう少し距離があれば…という感じ。あの競馬では、中京1200mだとさすがに届かない。

残念、無念はシーイズトウショウ。馬場の一番悪い内に最後まで閉じこめられてしまった。これでは力は発揮できない。人馬ともに責められない。

プリサイスマシーンは、やっぱり前走がピークだったんじゃないかな。本来なら4コーナーでもっと動ける馬なはず。そこの反応の違いで2着馬にも差されてしまった感じ。ピーク時ならば勝ち馬とも際どい競馬ができたと思う。

全盛期のガツンとしたところがなかったオレハマッテルゼ、鞍上との相性で不安が的中してしまったアンバージャックと、いわゆる伏兵視された馬はもうひとつ力を出し切れなかった。

好騎乗、展開、馬場とすべてが上手くいったのがスズカフェニックスだが、スプリントで2馬身半は力の差。主役不在だった短距離戦線に楽しみな存在が生まれたといってもいい。

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快晴の青空が広がり、気持ちのいい気候。今日は全国的に好天だったらしいね。でも、問題は週末だ。日曜日、中京競馬場は雨模様。どれだけ降るかは神のみぞ知るが、ある程度馬場が渋ることは考慮したい。

そこで渋い馬場を苦にしない馬を挙げると、マイネルスケルツィプリサイスマシーンスズカフェニックスあたりだろう。どれも有力視される存在だけに、それぞれについて細かく話していきたい。

まずはマイネルスケルツィ。前回話したように、状態面は悪くない。左回りの東京では勝っていないが、これは一生懸命走る性格が長い直線で仇になっただけだと思う。直線が短い中京なら対応できるはずだ。

人気を集めそうなプリサイスマシーンだが、前走の最高のデキと比べると状態面で物足りなさを感じた。僕の目には馬体に少し張りがないように見えたんだよね。

3頭目はユタカが乗るスズカフェニックス。調子はいいし、切れ味もこのメンバーでは上位だ。でも、脚質だけがネックなんだよね。中京の1200mは3コーナー進入時にペースが落ちる。そこで先行馬が息を入れるから、結果的に前の馬が我慢しやすくなるんだ。つまりこの馬のような追い込み馬は届きにくいということ。ただし、ペースが速くなればなるほど可能性は広がる。

混戦模様のなかでも、特に取捨が難しいのはシーイズトウショウなんじゃないかな。やっぱり年齢的な面は気になるけれど、鉄砲駆けするし、中京は大得意。長所と短所、どちらを取るか…ということになると思う。ちなみに調教を見た感じでは、男勝りの筋肉は衰えを感じなかった。

最後に伏兵陣。エムオーウイナーは上がり馬の勢いがあるものの、勝った前走が55キロという軽量だったのが気になる。隼人のサチノスイーティーはきゃしゃなタイプだけに、雨がひどくなると厳しいかもしれない。

前走大敗したアンバージャックだが、追い切りの動きを見ると体調は良さそうだ。ただ、人馬の相性に懸念もある。なだめながら乗るタイプのノリに、走るのを自分でやめてしまうような性格のアンバーが甘えなければいいんだが…。

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今日は久しぶりに暖かかった。東京では桜が開花したらしいね。トレセンにも桜並木があるんだけれど、こちらはまだつぼみって感じかな。満開になると、みんなで花見をしたりもするんだよ。


高松宮記念は近年にないくらいの混戦模様。それだけに状態面のチェックが重要ということで、今日の追い切りはいつも以上に集中した。

まずは稲葉厩舎のマイネルスケルツィ。ちょっとフックラして見えたんだけれど、担当の厩務員に聞いたところでは、体重自体は前と同じくらいだろうとのこと。ということは、精神面が大人になって、堂々としてきたからそう見えたのかもしれない。調教で跨がったヨシトミはあまり手が動いていなかった。それほど強い追い切りは必要なかったということで、臨戦態勢は整っていると見ていい。

上位人気が予想されるプリサイスマシーンだが、僕の目には走りが少し硬く見えた。それに追ってからの反応もこの馬本来からすると物足りない。時計は出ているが、状態面はもう少し注意して見ていきたいところだ。

隼人が乗るサチノスイーティーは体調がよさそうだ。隼人に「GIとれるといいな」って声をかけたら、「頑張ります!」と歯切れのいい回答。前走は中山で2着、平坦の中京ならもっといい競馬ができるだろうから、いいレースを期待したい。

他にも前走大敗してしまったアンバージャック、中京大得意ながら久々のシーイズトウショウなど、直前まで状態をチェックしたい馬は多い。これらの馬の情報をまとめて、金曜日にもう少し詳しい報告をしたいと思う。

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先週のポイントはズバリ「我慢」だった。


スプリングSのノリ。勝負どころの3~4コーナー。立ち後れて若干ロスしてしまったフライングアップルは最内にコースをとっていた。ここで12秒台にペースが落ちる。乗り役としては動きたい衝動にかられるところ。1番人気なんだからなおさらだ。

でも、ノリは我慢した。内でジッと脚を溜め、最後の直線で爆発させた─。

あくまで結果論だが、もしもあそこで動いていたらマイネルシーガルをとらえることはできなかっただろう。そこを我慢したノリは好判断だった。もちろん、鞍上の指示通りにジッとしていたフライングアップルもほめてあげたい。

2着のシーガルは自在性を生かして好走した。結果は惜しかったけれど、スッと好位につけて最後まで我慢するというレースは素晴らしかったと思う。こんな競馬ができるのは後藤が実戦で教育してきた成果。馬にレースを教えることも乗り役の仕事のひとつだから、今回は「いいものを見せてもらった」という感じだ。

がんばった3着はエーシンピーシー。渋く伸びているんだけれど、いかんせんエンジンのかかりが遅いんだよね。鞍上のゴーサインにスッと反応できるようになればもっと上を目指せるはずだよ。

マサミのサンツェッペリンは8着。もともと叩き良化型でもあり、次には変わってくるだろう。今回はおさえる競馬をさせたが、この経験も本番で必ず生きてくるはず。結果は残念だったが、内容は皐月賞につながるレースだったと思う。


もうひとつの「我慢」は阪神大賞典。アイポッパーに乗ったユタカだ。

こちらも3~4コーナー。外からトウカイトリックデルタブルースが上がってくる。「被せられたくない」という心理から動き出したくなるところだ。

それでもユタカは我慢した。しかも、あえて動かないことで他馬(トウカイ、デルタ)の動きを牽制してみせたんだ。


レースのなかで、乗り役はコンマ何秒で判断を迫られる。反射的に体が動いてしまうような状況下のなかで、自分に有利になるための我慢をするというのは考えるよりずっと難しい。その「我慢」ができたということが、この2レースを決めたんだと思う。

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2007年3月16日

春3月というのに、肌寒い日が続いている。東京では観測史上最も遅い初雪が降ったらしいが、この寒さで桜の開花も延びたという。春と冬をいったりきたりの状況で、本格的な春の訪れがいっそう待ち遠しくなるね。

それでも、クラシック戦線はひとあし早く春に近づいている。今週はそのままズバリ、スプリングSだ。

上位人気が予想されるなかでは、最も安定しているのがフライングアップル。これまで一流どころと対戦してきた経験はかなりのアドバンテージになるんじゃないかな。

変わってきそうなのがマイネルシーガル。これまで後藤がいろいろなパターンのレースで教育してきた成果が花開きつつある。前走はゴール板までの距離をはかったかのような差し切り勝ち。自在性を生かして上位を狙いたいところだ。

マサミのサンツェッペリンはほぼ態勢が整ったようだ。京成杯からの久々だが、恥ずかしい競馬はしないんじゃないかな。乗り方に注文をつけると、前走とは違ったレースをしてほしいんだよね。ここの結果を追い求めるのではなく、より本番を見据えた騎乗、馬の教育になるレースだ。もしそれができたら、「よくやった」とほめてあげたいところだね。

ほかに気になるのは、ダートで頭角をあらわしてきた不気味な関西馬・フェラーリピサとマサヨシが乗るエーシンピーシー、それに渋い先行馬ショウワモダンといったところ。

先行馬が多いこともあって、平均以上の流れになるだろう。それだけに決め手のある馬じゃないと厳しいレースになるような気がしている。


西の重賞、阪神大賞典ではとびきりの大穴、コスモプロデュースの状態がいいという話を聞いている。相手は強いけれど、穴馬を探している人にはおもしろいんじゃないかな。

こんなふうに僕は多くの仲間から情報を教えてもらったり、いろいろと助けてもらっている。彼らは純粋な信頼関係で結ばれた、僕にとってかけがえのない人たちなんだ。この場を借りてお礼をいわせてもらいたい。

いつも本当にありがとう。

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2007年3月14日

以前お便りをくれた『松風』さん。とても興味深い内容だったので、今日はちょっと趣向を変えてこの問題について話していきたいと思う。

その問題とは、「東西格差」だ。いまは西高東低といわれていて、実際去年の成績でも、年間勝利数や重賞勝利数、総獲得賞金額などで関西が上をいっている。※(年間勝利数:美浦1457に対し栗東1987)、(重賞勝利数:28対99)、(総獲得賞金額:美浦317億5238万円対栗東487億9772万円)

松風さんが、なぜ関西のほうが強いのかと疑問に思ったのも頷ける。数字だけを見ればかなりの差だからね。

そのひとつの理由は坂路コースだろう。1985年、栗東に坂路ができたのに遅れること8年、ようやく美浦にも坂路ができた。ただ、栗東のそれが自然の傾斜を生かしたものなのに比べ、美浦は人工的に作られたもの。地理的な差でいたしかたないところなんだけれど、その効果は栗東に比べ劣っているといわざるを得ない。

ほかにもいろいろと要因はあるが、関西優勢の流れを受けて、いまは馬主さんも良血馬や期待馬を栗東に預ける傾向にあるんだよね。そうなると差はいっそう顕著になっていく…ということでこの格差が生まれているんだと思う。最近は関東も頑張っているし、徐々に差は縮まっていくだろうけれどね。

もう1点、乗り役についてなんだけれど、これは特に技術の差はないと思う。ただ、傾向として関西は新人にチャンスを与えることが多いというのはある。逆に1~2年して芽が出ないと厳しくなるんだけれどね。

関東の場合、はじめは苦労するけれど、芽が出はじめると一気に開花するという感じかな。ただこの問題で東西に共通しているのは、どちらも人情が薄れているということ。表面上の数字ばかりを尊重してしがらみはバッサリという流れだから、厳しくも人情があった徒弟制度時代を知っている僕は少し寂しいんだよね。

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2007年3月12日

道悪になったということもあり、タフなレースになった中山牝馬S。ここが引退レースになる馬(マイネサマンサは協議中)のワンツーという決着も、豊富なキャリアがものをいったという見方もできる。

勝ったサマンサは近走不振だったが、スタートでごちゃつき、当初の想定外のレースになったのが結果的に新味を引き出すことになった。もちろん、状態面の後押しもあったはずだ。

負けたウイングレットは正攻法で自分の力を出し切ったんだが…。もうワンパンチがあればと思ってしまう。でも、19戦中15戦の手綱をとったカツハルと最後まで息のあったレースをしてくれたことに拍手を贈りたい。

思い切った騎乗で3着好走はヤマニンメルベイユ。最近乗れている勝浦はセンスの良さが開花しつつある。あまり目立ってないけれど、人気以上に馬を持ってくることが多くなってきた。

残念だったのは実績馬2頭。桜花賞馬キストゥヘヴンは5着。このメンバーだったらもうちょっとやってほしかったというのが本音。今回のサマンサじゃないけれど、機会を見てこれまでと違うレースをしてもいいかもしれない。

キスよりも厳しかったのが1番人気のアサヒライジングだ。スタートで後手を踏んでしまったのをきっかけに、どんどん人馬のリズムが狂っていった。道中も揉まれて珍しく折り合いを欠いてしまったし、アサヒ、ヨシトミともに「らしくなかった」ね。そうなってしまうとアサヒほどの実力馬でも惨敗やむなし、だ。


中山の混戦模様とはうって変わって、阪神のメイン・フィリーズレビューはアストンマーチャンの独壇場。ただし本番でウオッカを負かすにはもっと思い切った策が必要なんじゃないかな。たとえばあえておさえずに、スピードに任せたレースをするとか…。ともあれ、このレースで牝馬のクラシック戦線はかなり順列が見えてきたように思う。

フィリーズレビューではもう1頭取り上げたい。2着のアマノチェリーランだ。先行勢で唯一粘った根性はキラリと光った。本番でも注目してみたいね。

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下級条件から上がってきた馬が多く出走するのが中山牝馬S。それだけに、状態の良さを見極めることがポイントになると思う。今日はまず、前回予告したように軽ハンデの穴馬的存在をピックアップしたい。

まず、動きに好感が持てたのがマドモアゼルドパリだね。いかにも順調といったところ。ユキ(加藤征調教師)も「いいですね」なんていっていた。ポイントは乗り役のアンミツが中山でどんなレースができるかだろう。

馬場が悪くなると狙いは下がるが、アクロスザヘイブンもおもしろい。状態もいいし、重賞(フローラS)で3着した実績を考えれば50キロのハンデは恵まれたといえる。

もう1頭、中舘が乗るサンレイジャスパーも乗り役が色気を持っているようで、侮れない存在だ。

関係者の話を総合すると、どの陣営もそれなりに手応えがあり、一発を狙っているような雰囲気だったね。アッサリ人気通りに…とはならない可能性もある。

人気になりそうな馬では、ウイングレットに乗るカツハルに話を聞いた。この馬はこれが引退レースということで「花道を飾れそうか?」って聞いたら、「そこそこはくるんだけれどね」という回答。謙虚な言葉のなかにも意気込みが感じられた。最後まで全力で騎乗してくれそうだ。

レースの展開的には、やはりアサヒライジングがカギを握るだろう。この馬の動きにあわせて他馬も仕掛けるはずだ。枠としては、アサヒは内枠だったらベストだね。スンナリとゲートを出て、この馬の競馬をすれば悲願の重賞初制覇も近いんじゃないかな。

キストゥヘヴンは短い直線で鋭い脚を使うタイプだけに、中山はあっていると思う。ただ、いまのパンパンの馬場状態だとあまり後ろからでは苦しいね。


西のフィリーズレビューはやっぱりアストンマーチャンに注目している。牝馬らしい切れ味を持っていて、好きなタイプなんだよね。ウオッカがナタなら、こちらはカミソリって感じかな。

ほかに状態が良さそうなのはルミナスハーバークーベルチュール。特に後者は唯一の関東馬だけに頑張ってもらいたいね。

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三寒四温とはよくいったもので、昨日暖かくても今日は寒かったり…ということがしばしば。暖冬とはいってもそこは変わらないものだね。

今朝の追い切りでは、中山牝馬Sに出走予定のアサヒライジングキストゥヘヴンに注目した。

トップハンデのアサヒは、2週連続でヨシトミが跨った。感触を聞くと、「まあまあですね」と、彼らしい表現。察するにちゃんと仕上がっているんじゃないかな。ただ、劇的な変化があるというわけではなさそうだ。

動き的には悪くなかったのがキス。でも、3歳春のような、秘めた爆発力を感じさせるカリカリしたところが薄れているような気がした。レースでの闘争心は失ってほしくないけれど、精神的に大人になったのはいいことだね。


さて、今回もいただいたメッセージにお答えしようと思う。今日は『原田勝利』さん。引っ掛かる馬についての質問。

ひと言で引っ掛かる馬といっても、色々なパターンがあるんだ。体調が悪かったりして早くレースを終えたいと思っている馬がいれば、逆に闘争心がありあまってドンドン前に突っかかっていくような馬もいる。

だから乗り役としてもひとつの答えがあるわけではなく、その馬の個性にあわせた乗り方をしなくてはならないんだ。たとえばわざとスタートを遅らせてみたり…とかね。

僕がそういう馬に乗るときに一番気をつけていたのは、最初に跨る瞬間。そこでいかに落ち着かせるかが勝負だと思っていた。

たとえば、パドックに注目してもらうとわかるかもしれない。騎手が馬の首をなでたり、声をかけたりしているでしょ? ああいうのも引っ掛かる馬に対してのケア。そこが重要なんだよね。

あと、枠順に関してはやっぱり外枠が楽だね。邪魔されることも少ないし、逆に迷惑もかけなくてすむことが多い。ただ、能力がある馬じゃないとずっと外を回って勝つというのは難しいんだけれどね。


そうそう、中山牝馬Sについてなんだけれど、軽ハンデの穴馬候補については現在調査中。金曜日には詳しく報告できると思うから、お楽しみに。

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土曜、日曜のクラシックトライアルは、ともに「着差以上の強さ」がキーワードだったように思う。


まずはチューリップ賞だけれど、このレースはウオッカの強さだけが目立った。横綱相撲でライバルといわれていたダイワスカーレットに完勝。もっと追っていれば3~4馬身くらい離していたかもしれない。

それにしてもこの馬の充実は著しいね。阪神JFの頃に比べて馬体もひとまわり大きくなって、首まわりだけを見れば牡馬と見間違えるほどパワーアップした。ここからあのナタの切れ味を思わす力強さが出ているんだろうね。

対するダイワは前回も書いたように、正攻法で負けたとなれば本番は違うレースをすべき。思い切った一か八かの乗り方もいいかもしれない。


弥生賞のアドマイヤオーラも完成度の高さを見せ付けるような勝ちっぷり。相変わらずゴムまりのような弾け方だったね。着差はクビ差だったけれど、乗っているユタカにしてみれば余力残しだったんじゃないかな。追ってきたココナッツパンチを見る、その視線にしても余裕を感じさせた。

そのココナッツパンチはいっかいのキャリア1戦馬ではないことを証明した。特に直線で他馬にぶつかりながらも伸びてくる根性は評価できるね。この馬、本番で大化けするかもしれないよ。

3着に敗れたけれど、ドリームジャーニーは悲観する内容じゃないと思う。課題だった折り合い面で進境を見せ、距離にもメドが立ったのだからね。

4着のメイショウレガーロは現時点での力は出し切ったが、逆にいえばこれが力の差。チューリップ賞のダイワ同様、本番では立ち回り方で工夫して勝機を見出したいところだ。

最初に僕は「着差以上の強さ」をポイントにしたけれど、実はそればかりではないのがトライアルなんだよね。負けた馬がどんな課題を見つけ、本番に向かおうとしているのか…。こういうところもちゃんと見ていきたいものだね。


最後に、土曜日のオーシャンS。勝ったのはマサミが乗ったアイルラヴァゲイン。4コーナーの仕掛けどころでも落ち着いていたし、上手く乗ったと思う。ちなみにこのレースはマサミ、隼人、津村といつも可愛がっている後輩が1着~3着を独占。これはホント、嬉しかったね。

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2007年3月 2日

マル父クラシックといわれる今年。馴染みの名前が血統に並ぶ。アグネスタキオン、ジャングルポケット、ステイゴールド…。「ああ、あの馬の仔か」と思うと、どこか親しみがわくものだよね。

弥生賞にもこの傾向は色濃く出ている。アグネスタキオン産駒・アドマイヤオーラとステイゴールド産駒・ドリームジャーニーが人気を分け合っているのだから。

「切れる」という意味では2頭は似たタイプだが、それでも一長一短ある。純粋な切れ味だけならドリームに分があるが、レースでの自在性、完成度ならゴムまりのような走りをするアドマイヤオーラといった感じで。

もう少しドリームについて話すと、予定タイムより4秒速くなった今回の調教が一部で問題視されているけれど、動き自体は悪くなかった。課題は折り合い面だろうね。ハードルとされる2000mをクリアできるかもそこにかかっているといっていい。

この2頭に割って入りたいのがメイショウレガーロサムライタイガースタスカータソルテといったグループ。後方の有力2頭が牽制し合うようだとこれらの台頭もあり得る。

もう1頭、僕が新馬当時から期待しているのがマンハッタンバー。この馬に跨った人間はみな素質を絶賛しているし、遊び遊び走ってレコード勝ちしたレース内容は秀逸だった。完成されるのはまだ先だろうけれど、将来性はピカイチだと思うんだよね。


同じクラシック前哨戦・チューリップ賞もいいレースになりそうだ。こちらはより2強色が強く、焦点はウオッカダイワスカーレットのどちらが上かということになっている。

ただ、ここでひとつ違う見方を提案したい。あくまで前哨戦としてこのレースを見てみよう。

ダイワは恐らくウオッカの強さをはかる意味で正攻法のレースをするだろう。それで負ければ本番では違う戦法を練ってくるはず。

対するウオッカはダイワを後ろからマークする形じゃないかな。こちらもダイワの脚をここで把握しておきたいと思っているだろう。

アンカツと四位がどんな駆け引きをするか。それが本番の結果につながってくると思えば、さらに興味深いレースになってくると思うよ。

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