道悪になったということもあり、タフなレースになった中山牝馬S。ここが引退レースになる馬(マイネサマンサは協議中)のワンツーという決着も、豊富なキャリアがものをいったという見方もできる。
勝ったサマンサは近走不振だったが、スタートでごちゃつき、当初の想定外のレースになったのが結果的に新味を引き出すことになった。もちろん、状態面の後押しもあったはずだ。
負けたウイングレットは正攻法で自分の力を出し切ったんだが…。もうワンパンチがあればと思ってしまう。でも、19戦中15戦の手綱をとったカツハルと最後まで息のあったレースをしてくれたことに拍手を贈りたい。
思い切った騎乗で3着好走はヤマニンメルベイユ。最近乗れている勝浦はセンスの良さが開花しつつある。あまり目立ってないけれど、人気以上に馬を持ってくることが多くなってきた。
残念だったのは実績馬2頭。桜花賞馬キストゥヘヴンは5着。このメンバーだったらもうちょっとやってほしかったというのが本音。今回のサマンサじゃないけれど、機会を見てこれまでと違うレースをしてもいいかもしれない。
キスよりも厳しかったのが1番人気のアサヒライジングだ。スタートで後手を踏んでしまったのをきっかけに、どんどん人馬のリズムが狂っていった。道中も揉まれて珍しく折り合いを欠いてしまったし、アサヒ、ヨシトミともに「らしくなかった」ね。そうなってしまうとアサヒほどの実力馬でも惨敗やむなし、だ。
中山の混戦模様とはうって変わって、阪神のメイン・フィリーズレビューはアストンマーチャンの独壇場。ただし本番でウオッカを負かすにはもっと思い切った策が必要なんじゃないかな。たとえばあえておさえずに、スピードに任せたレースをするとか…。ともあれ、このレースで牝馬のクラシック戦線はかなり順列が見えてきたように思う。
フィリーズレビューではもう1頭取り上げたい。2着のアマノチェリーランだ。先行勢で唯一粘った根性はキラリと光った。本番でも注目してみたいね。



坂井さんにメッセージを送る