先週のポイントはズバリ「我慢」だった。
スプリングSのノリ。勝負どころの3~4コーナー。立ち後れて若干ロスしてしまったフライングアップルは最内にコースをとっていた。ここで12秒台にペースが落ちる。乗り役としては動きたい衝動にかられるところ。1番人気なんだからなおさらだ。
でも、ノリは我慢した。内でジッと脚を溜め、最後の直線で爆発させた─。
あくまで結果論だが、もしもあそこで動いていたらマイネルシーガルをとらえることはできなかっただろう。そこを我慢したノリは好判断だった。もちろん、鞍上の指示通りにジッとしていたフライングアップルもほめてあげたい。
2着のシーガルは自在性を生かして好走した。結果は惜しかったけれど、スッと好位につけて最後まで我慢するというレースは素晴らしかったと思う。こんな競馬ができるのは後藤が実戦で教育してきた成果。馬にレースを教えることも乗り役の仕事のひとつだから、今回は「いいものを見せてもらった」という感じだ。
がんばった3着はエーシンピーシー。渋く伸びているんだけれど、いかんせんエンジンのかかりが遅いんだよね。鞍上のゴーサインにスッと反応できるようになればもっと上を目指せるはずだよ。
マサミのサンツェッペリンは8着。もともと叩き良化型でもあり、次には変わってくるだろう。今回はおさえる競馬をさせたが、この経験も本番で必ず生きてくるはず。結果は残念だったが、内容は皐月賞につながるレースだったと思う。
もうひとつの「我慢」は阪神大賞典。アイポッパーに乗ったユタカだ。
こちらも3~4コーナー。外からトウカイトリック、デルタブルースが上がってくる。「被せられたくない」という心理から動き出したくなるところだ。
それでもユタカは我慢した。しかも、あえて動かないことで他馬(トウカイ、デルタ)の動きを牽制してみせたんだ。
レースのなかで、乗り役はコンマ何秒で判断を迫られる。反射的に体が動いてしまうような状況下のなかで、自分に有利になるための我慢をするというのは考えるよりずっと難しい。その「我慢」ができたということが、この2レースを決めたんだと思う。



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