ゴール100m前までは前残りのレースだった。小回り小倉コースの特性を生かしたニホンピロキース、アラタマサモンズ、ニルヴァーナが軽量も味方につけて粘り込みをはかる。そしてこの3頭で決着する……と思ったところを外から強襲したのがサンレイジャスパーだった。
サンレイは前回のブログ、メイショウカイドウの部分で触れた「一瞬の脚」を使って差しきった。そこでは「使うタイミングが難しい」と書いたんだけれど、テツ(佐藤哲騎手)は上手くタイミングを合わせてきたね。
具体的に説明すると、スウィフトカレントがスーッとマクっていった3~4コーナーあたり。1番人気馬に付いて行きたくなるのを我慢して、あえて追い出しをワンテンポ遅らせた。見た目には勝負所で置いていかれる形になったけれど、そこで我慢できたことがあの切れ味につながったんだ。
万が一負けていたら、なぜあそこで付いて行かなかったんだ、と非難されたかもしれない。でも、テツはそれを恐れず、自分の思うところに従ってレースをしたんだよね。
乗り役の判断というのはある種賭けのようなところがあり、一概には何が正解で、何が不正解かということは言いづらい。それでも、ソツのない乗り方ではなく、攻めのレースをしたという意味でも今回のテツは好騎乗だったと思う。
期待したアップドラフトは8着。もう少し相手の出方を見たレースをしても良かったかな、と思う。自分から勝ちに行って、たやすく勝てるほど甘い相手ではないからね。ただ、いいところは見せているし、これからドンドン良くなる馬だと思う。
スウィフトは先に書いた3~4コーナーで上がっていく脚は素晴らしかったが、そこで馬が気負ってしまった分、いざもうひと伸びとなると気持ちが途切れてしまった。結局直線はほとんど伸びずに7着。あそこで我慢して勝ったサンレイと比べると、何とも対照的な結果になってしまった。

