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坂井千明・プロフィール

坂井千明
元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ケイバdeブレイク・BSフジなど)を始め新聞・雑誌で幅広く活躍中。また、乗馬学校、JRAイベントなどでの実地の騎乗指導にも力を入れている。

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坂井千明のコースの達人
元馬場委員長としてJRA全競馬場の改修に携わり培った知識が凝縮したコース本の決定版です。

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« スズカに感じた「重み」 | メイン | 入厩遅れのメジャー、状態は? »

傘の花が開くパドック。アイルラヴァゲインを先頭にした出走馬が周回するなかで、僕の目に印象的に映ったのはアストンマーチャンスズカフェニックスという対照的な2頭だった。

何が対照的だったか。それは「それ以上」という点においてだ。

まず素晴らしかったのは、+10キロながら、それ以上に馬体を大きく見せていたマーチャン。たくましさが増して、どこか可憐さを残していた春当時とはちょっとイメージが違うつくりだったね。10キロ増はすべて筋肉だったんじゃないか、ってくらい。ホント馬が変わっていた。

それに対してスズカフェニックスは、-8キロの馬体減以上に体が小さく見えた。本来はGI馬らしい雰囲気があって、体重以上に大きく見せる馬なのに、だ。ただ痩せたのではなく、筋肉の量が減ってしまった感じ。ヨロ(人間でいう太ももの部分)のあたりが特に目立っていたかな。

結果はご存じの通り(マーチャン1着、スズカ9着)だけれど、それを導いたひとつの要因として、僕はこの対照的な「それ以上」を挙げたいと思う。

馬にとっての±10キロというのは、人間でいえば1キロの増減と同じようなもの。どうしても数字に目を奪われがちだけれど、本当に大事なのは、数字じゃなくて「それ以上」なんだ。

馬体重以上に大きく見えるか、それとも小さく見えるか。競走馬がその力を発揮できる仕上がりになっているかというのは、多くの場合そこから分かってくるものなんだよね。

英二(中舘騎手)が13年振りにGIのトップゴールを駆け抜けた感動のレースはもちろんだが、パドックでの印象がハッキリ分かれた2頭の姿も、強く印象に残った今年のスプリンターズSだった。

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