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坂井千明・プロフィール

坂井千明
元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ウハウハ競馬・テレビ埼玉など)を始め新聞・雑誌で幅広く活躍中。また、乗馬学校、JRAイベントなどでの実地の騎乗指導にも力を入れている。

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坂井千明のコースの達人
元馬場委員長としてJRA全競馬場の改修に携わり培った知識が凝縮したコース本の決定版です。


ファイナルチーム
坂井千明・伊藤友康を筆頭とした最高の人材が、「真の関係者情報」を公開します。

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2007年12月26日

年末は、どこかもの悲しいような感じもあるし、それでも新たな年への希望もシッカリ湧いてくるという、一種独特な雰囲気があるよね。これは年明けを特別なものとする気持ちが強い、日本人特有の感情かもしれない。

思い返せば、今年の競馬界は色々あった。そのなかでも一番のニュースは、やっぱり馬インフルエンザだろうね。

この問題はブログにも何度か書いたけど、現場の実情と、マスコミの報道の間に、どこか温度差というか、違和感を覚えたんだよね。一部の報道は、明らかに行き過ぎだと感じた。

そういうことを避けるためにも、今後はJRAも明確な形で情報を公開した方がいいと思う。もっと風通しを良くすれば、現場の状況を把握していないのに、勝手なことをいうような報道も減るだろうからね。

個人的に振り返ると、一番大きいのは僕の弟子たちの活躍かな。マサミ(松岡騎手)はコイウタでGIを勝ったし、隼人(吉田隼騎手)は目標の70勝をクリア、最後に重賞も勝った。

ふたりの勝ち星を足すと、137勝。教え子全部をまとめたら、あのユタカ(武豊騎手)を超すはずだ。いつも面倒を見ているみんなの頑張りはホント、手放しで嬉しいね。

あとはやっぱり、このブログを見てくれているみなさんへの感謝の気持ち。これだけ大勢の人に見てもらうっていうのは、すごくやりがいがあります。みなさん、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします!

※年内はこれで最後の更新。年明けは1月4日、金杯のレース展望からスタートです!

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今日はグリーンチャンネルの番組収録(12月30日21時~放送予定)と、雑誌の取材。明日、明後日も一日中予定があって、よく師走というけれど、今年はホントギリギリまで忙しい。まぁ、出番があることは嬉しいんだけどね(笑)。

さて、昨日の有馬記念。もちろん僕も中山競馬場でレースを観戦したが、今年を象徴するように、流れの重要性が際立ったレースになったね。

これは何度もいっていることだが、レースの流れを作るのは2番手の馬。今回も例に違わず、流れを作ったのはチョウサンの後ろにつけたダイワスカーレットだった。

この馬は不思議な馬で、自分で流れを作ったときは必ず落ち着いた流れになる。常に自分の形になるんだよね。それはこの馬が生まれ持った運なのかもしれない。あるんだよね、そういうのって。

ただ、もし自分が乗っていたら、3~4コーナーで抜け出してきたマサヨシ(蛯名騎手)をあれほど簡単には出さなかったかな、と思う。それで結果が変わったかどうかはわからないけれどね。

そのマサヨシのマツリダゴッホは、すごくうまく流れに乗れていた。無駄な動きをせず、ロスのない競馬ができていたね。今回はそれが一番の勝因だと思う。馬自体に関していえば、精神面で大人になって、折り合いがつくようになっていたのが大きいと思う。大一番で力を出せるようになっていたということだね。

3着ダイワメジャーはデムーロがうまくインコースを回ってロスのない競馬ができていた。でも、もうちょっとスカーレットと勝負させてもよかったんじゃないかな。

4着ロックドゥカンブは、器用な馬じゃないだけに、ゴチャつく後ろ目の位置が痛かった。レースで一度でもキネーンが乗っていたら違ったとは思うのだけれど…もっとやれる馬なだけに、ちょっと残念な結果だったね。

力を出せなかったのはメイショウサムソンウオッカ。前者はユタカ(武豊騎手)の騎乗を批判する声もあるようだが、それはハッキリいって間違い。パドックからして、あの馬の状態は本物じゃなかった。プラス2キロ以上にボテッとして、覇気のあるサムソンらしさがまったくなかった。

実際、レースでユタカがどれだけ押しても反応しなかったからね。サムソンの今回の敗因は状態面。それは間違いないと思う。

ウオッカは、道中折り合いを欠いていた。パッと見じゃわかりにくいかもしれないけど、いつもは安定している四位の体があれだけ揺れているというのは、かなり我慢しているということ。そうなってしまうと、ダービー馬とはいえ好走は難しい。4コーナーで接触したのも痛かったね。

結果的には、マツリダゴッホをはじめ、流れに乗れた馬が上位を占めた。先に書いた流れの重要性ということはもちろんだけれど、流れに逆らっても勝ちきるような、そんな傑出した馬がいなかったというのも、今年の有馬記念だったんじゃないかな。

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有馬記念は最後のGIに相応しいメンバーが揃ったね。金曜日は通常、調教でいい動きをしていた馬や、ジョッキーたちの話を聞いた中から、気になる馬をピックアップしていたけど、今回は有馬記念スペシャルバージョンということで、出走馬全頭について話そうと思う。


■メイショウサムソン
いろいろな競馬に対応できるこの馬にとって、言うまでもなくこの1枠1番は絶好の枠。サムソンの具合も良さそうだし、ユタカは勝ちいく競馬をするだろうね。

■ドリームパスポート
調教では仕掛けたときに反応はしたけど、すぐに頭が高くなった。休み明けを1度叩いてどうなるかと思っていたのだけれども、これは本調子ではないのかもしれない。ただ能力は高いから当日の気配に注目したいところ。

■マツリダゴッホ
中山で好成績を残しているけど、この馬はいつも頭が高い。調教では5ハロンを遅めに入って、しまいは脚を伸ばしたけど、2500mだと下手に動けないだろう。

■ダイワメジャー
動き自体は前回同様とてもいいから、あとは距離の問題。去年は3着に粘ったけど、今年のメンバーでは楽な競馬はできないかもしれないね。

■レゴラス
最後の出走枠に滑り込んで出走。格上挑戦になるけど頑張ってほしいね。

■ポップロック
調教では伸び伸びとしたいい走りをしていた。距離も適していると思うし、具合は良さそう。決め手もあるから面白い存在になるだろう。

■ダイワスカーレット
坂路でゆったりとしたいい動きをしていたけど、ここではさすがに楽な逃げは打てないかもしれない。牝馬限定のレースと古馬混合のレースでは揉まれ方が全く違うからね。

■ロックドゥカンブ
キネーンが乗るこの馬の稽古内容は、しまいの伸びが良くて、乗り役の反応に対し素晴らしい動き。前回は思い通りの競馬はできなかったが、それがいい経験になったはず。このメンバーで53キロも魅力。

■サンツェッペリン
血統的にも2500mは長い感じを受ける。ここのところ燃えて走ってしまっている感があるから、思い切った競馬をしてほしいね。

■フサイチパンドラ
この馬はつかみどころがない馬なんだよね。どんな競馬が合っているのかわからない騎手泣かせの馬。具合は悪くないから素直な競馬ができれば。

■コスモバルク
マサミ(松岡騎手)が乗る。今日もマサミがわざわざ中山に乗りに行っていた。電話してみたら「順調です」って言ってたから、1発を狙うような極端な競馬をした方が、この馬の持ち味が出るんじゃないかな。

■インティライミ
掛かるところがある馬なんだけど、ユーイチ(福永騎手)が乗って折り合いがついていた。これが良いのか悪いのかわからないが、反応も悪くないし距離的にも問題はないだろうね。

■デルタブルース
距離は延びれば延びるほどいいかもね。ジリっぽい競馬が続いているけど、当日の天気やコンディション次第では勝機あるかも。

■ハイアーゲーム
この前のレースは素晴らしい競馬。中間は坂路3本といい調教をこなしているし、具合は良さそう。叩き4戦目だけど、調子は最高潮だと思う。

■チョウサン
ノリ(横山典騎手)が「馬場が悪いと良くない」って言っていたから、天気が悪くなると厳しいかもしれない。ただ、どんな競馬をするかわからないから注意は必要だね。

■ウオッカ
前走、四位(四位騎手)は馬に負担をかけない最高の乗り方をしたと思う。それで4着なのだから能力が高い。追い切りでは、長い手綱で抑えることができるように落ち着きも出てきた。今回は勝ちに行く競馬をするだろうね。


全部で16頭。僕が乗りたい馬を選べと言われたら、迷わずウオッカを選ぶね。その次にロックドゥカンブ、サムソンかな。ともあれ、泣いても笑ってもこの有馬記念で今年の競馬は終わり。ファンや競馬に携わる方の記憶に残るようなレースをしてほしいと思う。それでは。

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いよいよ今週は有馬記念。年が押し迫っているということもあるけど、トレセンも一種独特の雰囲気になる。マスコミの数もいつもとは比べものにならないくらい多いしね。そうそう、今日の調教公開では、岡部さんも来て、ファンの皆さんといろいろ話していたよ。

さて、その有馬記念の追い切り。注目したのはマツリダゴッホサンツェッペリンダイワメジャーだ。

まずはマツリダゴッホ。ポリトラックでの3頭併せだったんだけど、ちょっとテンが遅くて、タイムもあまり速くなかったね。調教師も「もう少しタイムを出したかった」といっていた。でも、動き自体は悪くなかったよ。

サンツェッペリンは熱発でステイヤーズSを回避したけど、その影響はあまり感じられなかった。それ以前の状態に戻っているんじゃないかな。これといった逃げ馬がいないだけに、北村(宏騎手)が思い切ったレースをすればおもしろいんだけどね。

最後に紹介するのが、今日一番の動きだったダイワメジャー。もともと追い切りで速いタイムが出る馬だけど、南ウッドで5ハロン62秒9というタイムは出色。これで引退レース。有終の美を飾るべく、キッチリ仕上げてきたという印象だ。先行馬が多いだけに楽なレースにはならないだろうが、いいレースを期待したいね。

もう1頭、関東馬で注目しているのがロックドゥカンブなんだけど、この馬の追い切りは明日なんだよね。菊花賞以来、ますます馬がシッカリしてきているだけに、その動きは絶対にチェックしたいと思っている。この豪華メンバーでも、一発がありそうだからね。

ロックの追い切りの模様、そして関西馬も含めた最終的な報告は、金曜日まで待ってもらいたい。練りに練った結論を出せると思うので、期待してください!

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今回はなんといっても、隼人(吉田隼騎手)のフェアリーS。いやぁ、嬉しかった。今年初の重賞勝ち、さらにこの日は1Rで70勝も達成した。いつもは厳しいこともいうけど、今日ばかりは手放しでほめたいね。

レース前は、「外枠だから思い切って乗ります」っていっていたんだ。あの枠(8枠15番)だと、どんないいスタートをきっても、内の馬には先行争いで遅れをとってしまうからね。道中後方2~3番手という位置取りは、そういった考えあってのことだと思う。

ハイペースのなか、勝負を焦らずシッカリ我慢ができたのは間違いなくファインプレーだったし、馬群の間があいたところを割ってくる、ロスのないレース運びだったよね。僕はいつもみんなに「セコく乗れ」っていっているんだけど、今回はそれがキッチリ実践できたんじゃないかな。

もちろん、馬の力もたたえたい。狭いところを割ってくる根性は大したものだったし、思ったよりも掛からなかったのは今後に向けて好材料だと思う。

レースの後には、ちゃんと報告の電話があった。隼人は若手のホープと持ち上げられているけど、悩みもあるし、時には電話で愚痴もこぼす。そんなところも知っているだけに、今回の勝利は嬉しかった。よかったな、隼人。おめでとう!

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2007年12月14日

今週は別の仕事で、ヤシマソブリンでの菊花賞の騎乗を振り返る機会があったんだけど、未だにあのレースに興味を持っている人が多いことには驚いたね。僕もそれを懐かしく思うと同時に、当時の熱い気持ちがこみ上げてきたよ。

さて、今週は阪神C。GIIだけど、GI並の豪華なメンバーが顔を揃えたから、とても見応えあるレースになりそうだね。

前走のマイルCSで、内にモタれながらも3着に突っ込んだスズカフェニックスはスーパーホーネットが回避したこともあって、ここは大注目の1頭。乗っているユタカ(武豊騎手)は「マイルがいい」と言っているようだけど、見ていて僕は1400mが1番合うように感じる。それに切れがあるタイプだから、内回りの直線が短いコースでも難なくこなせると思っているよ。前走みたいに内にモタれなければ、好勝負必至だろうね。

それと気になっているのはドラゴンウェルズ。この馬は先行もできるし、差しの競馬もできるから、どんな流れにも対応できると思う。その強味を十分に活かすことができれば、スズカフェニックスに逆転する目もあるんじゃないかな。

あとは前走でとてもいい脚を使ったペールギュント。ここのところ体調も良さそうだし、ある程度前に行く競馬で結果を出してきているから、チャンスはあるだろうね。ただ「馬場が重くならなければ」という条件つきで。

それ以外だと、この距離が得意なプリサイスマシーンエイシンドーバーフサイチリシャールブルーメンブラッドの4頭かな。プリサイスは歩様が硬めの馬だから当日の気配に注意が必要だけど、この距離なら勝負できると見ている。エイシン、フサイチはこの距離がベスト。ブルーメンも連勝中の勢いに乗った競馬ができれば、勝機はあると思っている。

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2007年12月12日

この時期にしては暖かかった今日のトレセン。過ごしやすい1日だっただけに、僕もフットワーク軽く、いろんな関係者と話をしたんだ。

まずはゴスホークケンで朝日杯FSを勝った勝浦。「上手く乗ったじゃないか」っていったら、「いやぁ~ありがとうございます」なんて、嬉しそうにしていたね。

ゴスホークケンといえば、マコト(斎藤誠調教師)にもお祝いをいった。ただ、前回ブログに書いたように、今後に向けては課題があることも話したんだ。彼もそのあたりはちゃんと理解していたよ。まだ体も完成しきっていない馬だけに、発展途上というところだと思う。

同じレースを走ったアポロドルチェの後藤には、「イチかバチか、インに入ったらどうだったと思う?」って聞いたんだ。そうしたら、「ペースも遅かったし、恐らく閉じこめられたままだったのでは……」と。結果的にあのレースは枠順に泣いたかたちだったから、より残念な気持ちが強いように感じられた。

最後に紹介したいのは、ノリ(横山典騎手)との会話。ジャパンCのチョウサンは意表を突く逃げのようにいわれているけれど、本人は「馬場が荒れると走りが変わってしまう馬だから、自分でペースを作ろうと思っていた」と、最初から狙っていたらしい。決め打ちが得意な、ノリらしいエピソードだよね。

そうそう、質問をいただいたダイワライトニング。この馬で僕がいいと思ったのは、走り方がダイナミックなところ。未完成な馬体ながら、力強さのある、抜群の走りをするんだよね。調教で跨ったマサミ(松岡騎手)も「走りますね」と評価していた。聞けばデビューは今週とのこと。レースが楽しみだね。

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2007年12月10日

早くから自分が注目していた馬が活躍するというのは、嬉しいもの。デビュー前から「これは走るゾ」と期待をかけたゴスホークケンが、見事にGIを勝ってくれた。

初めてブログに書いたのは、ちょうど東スポ杯の前かな。確か、「まだ子供っぽくて、ゆるい体つきなのに、あれだけの時計で走れるのは素晴らしい」というようなことを書いたと思う。

その「ゆるさ」が出て東スポ杯は4着。その結果、抽選になってしまったけど、GIでも素質は全く引けを取らないと思っていたんだ。

レースは「強い」のひと言だよね。ポンとゲートを出て、ペースを緩めずに最後まで脚を伸ばして上がり35秒2、そして1分33秒5という勝ち時計。現時点でも一番強い馬だと思うし、これからもっと強くなるという、伸びしろを感じさせるレース振りだった。

それでも、今後に向けての課題がないわけじゃない。これから距離を延ばしていくことを考えると、もう少し道中に遊びがほしいんだよね。素直で真面目なタイプだから、ずっと力んで走る感じなんだ。

そこをもう少し、ゆったりとした気持ちで走らせることができれば、距離もこなせるだろうし、もうワンランク上のレベルにいけると思う。

いまは2歳牡馬のナンバーワンだけれど、来春は3歳のベストになってもらいたいね。まさに関東期待の星。僕にとってこのレースは、来年に向けて大いに楽しみが広がるレースだった。

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2007年12月 7日

朝日杯フューチュリティSの行われる中山の1600mは、ちょうど先行争いが激しくなる地点に最初のコーナーがあって、かなりゴチャついてしまうんだ。よく言われていることだけど、ここをどう乗り切るかが最大のポイントになるんだよね。

内枠の馬が前に行って、外の馬が控えるかたちだとレースがスムーズに流れる。でも、外枠の馬が前に行って内が控えることになると、外の馬が前で壁になって内側の馬の行き場がなくなってしまう。だから内側の馬は外の馬が来たら対抗するんだけど、そうするとレースはハイペースになって、2歳馬には厳しい展開になってしまうんだ。

そういった意味で今回、外枠になったアポロドルチェは、前に行くか後ろに下げるかの判断が難しいレースになる。行けば内側の馬は競ってくるし、下げれば勝負どころで外を回されることになるからね。ただ、この馬の完成度はメンバーの中でも高いものがあるから、そこを後藤がどう乗ってくるかが1つのポイントだ。

僕がマイルで1番合うと思っているのはゴスホークケン。まだまだ馬体的に緩いところがあるから、これからが楽しみな馬だけど、スタートが上手いし、スッと2、3番手に付けることができればチャンスはあると見ている。状態をマコト(斉藤誠調教師)に聞いたら「落ち着いてる」って言っていたしね。

それと、久々の前走で2着に入ったスズジュピターも将来性のあるいい馬。中間はプールを使っての調整で、おとなしくなったんだけど、落ち着きが出たのか元気がないのかは、まだわからない。当日の気配を見てからという感じだね。

あとは前走の福島2歳Sでいい競馬をしたスマートギャング。逃げても差しても勝っているように、どんな競馬もできる点は大きい。ヤマニンキングリーも前走でトールポピーに勝っているんだから能力は高い。人気はないけど、エーシンフォワードもいい内容の競馬をしているから、狙ってみても面白いんじゃないかな。

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2007年12月 5日

最低気温0度。いやぁ、今日のトレセンは寒かった。今年一番の冷え込みだったんじゃないかな。

そんな寒さのなかでも、すごく温かい出来事があったんだ。今日の調教公開で、ファンの人から「お孫さんにあげてください」ってプレゼントをもらったんだよ。これはホントに嬉しかった。この場で重ねてお礼をいわせていただきます。ありがとうございました!


追い切りでは、朝日杯FSに出走予定の馬に注目した。なかでも印象的だったのは、アポロドルチェスズジュピター。この2頭、僕の見た感じだと、好対照なんだよね。

まずは、一番乗りで追い切ったアポロドルチェ。単走で、馬なりのままだったんだけど、いい動きだった。気性も素直で、鞍上のいうことを良く聞きそう。同じ厩舎でも、気性が激しかったマイネルレコルトとは違うタイプだよね。自在性があって、乗りやすそうな馬という印象。

それに、間近で見ると、馬体がもうできているんだよね。完成の域に近いというか。いかにも2歳戦から力を発揮できるタイプという感じ。

対するスズジュピターだけど、こちらは「これからの馬」という印象。肉付きはこれから良くなってきそうだし、距離も長くなってより良さが出るタイプのように思う。将来性という意味では、今回のメンバーでも上位なんじゃないかな。

完成されているか、「これから」か。そこが、僕が感じたアポロドルチェと<スズジュピターの違いなんだ。

スズジュピターの追い切りだけど、なかなか良かったよ。だけど、いつもより大人しいことが気になったんだ。精神的に大人になってきているのか…。今回は、これがレースでいい方に出るかどうかだと思う。

最後に、おもしろそうな新馬を1頭。松山厩舎のダイワライトニングという、オペラハウス産駒。ちょっと注目してもらいたい馬だ。

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2007年12月 3日

レースを振り返ってみると、ほとんどの場合「この馬がカギを握っていた」という馬がいるものだ。それは必ずしも人気馬というわけではない。多くはレースを作る2番手の馬だが、今回の阪神JFでは、それでもなかった。

では、どの馬か。これは僕の個人的な意見だが、それはカレイジャスミンだったと思う。

レースは、ある程度前でレースを進むと思われていたエイムアットビップが控え、逆に差して結果を出してきたエイシンパンサーが逃げるという、意外な展開になった。

鞍上だけではなく馬も戸惑ったのか、流れはかなり速くなり、先行グループもゴチャついて、他の馬にぶつかって怒り出す馬も何頭か出た。

怒ってしまった、その1頭がカレイジャスミンだったんだよね。ジャスミンはレースの前半に接触して、折り合いを欠いてしまったんだ。

3~4コーナー手前ではちょうどエイムアットビップの後ろあたり。位置取りは良かったけど、接触の影響で馬の気持ちが前に前にいっていたから、北村(宏司騎手)はその気持ちを優先して、動くことにしたんだと思う。ただしこれは、ペースからすれば少し早すぎる仕掛けだ。

オディールの外をスーッと上がっていくジャスミン……気を抜くと見過ごしそうなシーンだけど、ここに、レースのひとつのポイントがあったんだ。

それは、ジャスミンの動きによって、アンカツ(安藤勝騎手)が早めに仕掛けざるを得なかったというところだ。

本来ならばアンカツも、もう少し仕掛けを遅らせたかったはずなんだ。でも、外からジャスミン被せられたことで、早いことが分かっていながら、動かなくてはいけない状況になった。

結果、有力馬のなかで最も早く動いたオディールは、後方待機のトールポピーレーヴダムールにかわされ4着。それでも、流れに逆らっての上位入線という意味では、1番強いレース内容だったといってもいい。

そのオディールの敗戦は、ジャスミンの動きが影響していた……。そういう意味で、レースのポイントとなったのは、カレイジャスミンだったと、僕はそう思っているんだ。

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