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坂井千明・プロフィール

坂井千明
元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ウハウハ競馬・テレビ埼玉など)を始め新聞・雑誌で幅広く活躍中。また、乗馬学校、JRAイベントなどでの実地の騎乗指導にも力を入れている。

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坂井千明のコースの達人
元馬場委員長としてJRA全競馬場の改修に携わり培った知識が凝縮したコース本の決定版です。


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坂井千明・伊藤友康を筆頭とした最高の人材が、「真の関係者情報」を公開します。

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今週の関東のメインは中山記念。早速、出走する各馬について話そう。

まずは前走、念願の重賞制覇を果たしたエアシェイディ。この馬はもう順調そのものだね。この前の勝ち方からも本格化したと思う。1800mという距離も合うし、今回は前に行く馬が多いから、展開的にもレースがしやすいだろうね。

陣営が「馬場が良いと全然違う」と話していたチョウサンは、併せ馬で意欲的な調教をしていた。多少、他力本願な部分はあるけど、開幕週の馬場は合うから、毎日王冠の時にみたいにジッとしていれば、持ち味を十分に発揮できるんじゃないかな。

リキッドノーツは前回(東京新聞杯)ハマったね。今回もテンが忙しい競馬になりそうなだけに、ゴチャついてくればチャンスはある。状態に関しては、前走と変わらず良いよ。

カンパニーは中山コースに合うかどうか、わからない部分はある。だけどその点は、中山を熟知しているノリ(横山典騎手)がカバーしてくると思うよ。コーナーリングにしろ、何にしろ上手いからね。決め打ちもできるタイプのジョッキーだから期待できる。

香港から帰ってきて最初のレースとなるコンゴウリキシオー。実力的には問題ないんだけど、行く馬が多いから、展開がどうなるかがポイント。ペース判断を誤らなければ、という感じかな。

どんな競馬でもできるマルカシェンクは、相手の出方をうかがって乗れる。これは大きな強味だよ。渋太いところもあるし、この馬の競馬、この馬に合う動き出し、それができるようなら、いい勝負ができるだろうね。

アサカディフィートは歳のわりに若い動きをする。奥手といえばそうなんだけど、歳をとると疲れが溜まりやすくなって、馬体や歩様に出やすい。だから、当日のパドックでチェックする必要がありそう。歳をとって疲れが溜まりやすくなったり、体の回復が遅れるというのは、人間と一緒。

関西のメインは阪急杯。

スズカフェニックスは前にも言ったかもしれないけど、1400mが一番合っていると思う。阪神コースのこの距離は毎回いい競馬ができているしね。少し距離が長いと思ったマイルCSの時も、折り合っていたし成長を見せている。ただ、57キロから59キロというのはマイナス。短距離のプラス2キロがどう響くかだね。

いつも楽な手応えで追い切られているキンシャサンキセキ。56キロは魅力、この馬も1400mは合っている。折り合いに関しては全く問題ないよ。

あとはローレルゲレイロローブデコルテフサイチリシャールあたりかな。ローブデコルテはオークスを勝ったことで2000m前後を使っていたけど、もともと僕は短距離馬だと思っている。ここでの復活もあるかもしれないね。

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2008年2月27日

今週から中山開催がスタートし、いよいよクラシックシーズンが始まる。そんな開幕週に行われるのが、82回の伝統を誇る中山記念。

前走、7歳にして初めて重賞を勝ったエアシェイディは、今日の追い切りでも動きが良く、好調キープといった感じ。以前はカリカリするところがあって、あと一歩のレースが続いていたけど、ここにきて精神面が成長してきた。鞍上の自由が効く競馬もできるようになったから、ここは自分の力さえ発揮できれば、好勝負可能だと思う。

エアシェイディの追い切りを見たあとは、来月から厩舎を開業する鹿戸(雄一調教師)と話をしたんだ。そこである1つの問題が。

今週は早速、勇退する増沢(末夫調教師)さんのところから引き継ぐ、ダイワジーニアスをレースに使う予定らしい。だけど、3月1日付の開業と勇退だから、出走登録はまだ現役の増沢さんのところでやって、実際に出走させるのは開業する鹿戸のところなんだよ。

いくら3月1日の入れ替わりが競馬会の決まりだからといっても、対応する現場はホント大変。だから引退を来週の月曜まで延ばすとか、来月から開業する厩舎でも今週から登録できるとか、そういう仕組みにしていかないとね。競馬会も月をまたぐと、いろいろと事務的に大変なのかもしれないけど、もうちょっと現場のことを考えて頑張ってほしい。なんか、お役所仕事になりすぎてる感じもする。

まぁ、登録する陣営とレースに使う陣営が違うのは、面白いといえば面白いんだけど(笑)、競馬界には問題点がまだ他にたくさんある。だから、現場と競馬会がちゃんと協力し合って、改善できたらいいなぁ、と思っているよ。

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いつも当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

一時休止しておりました坂井さんへのメッセージの受付を再開いたしました。

ブログ記事への感想や坂井さんへの質問などドシドシお送りください。


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2008年2月25日

金曜日にこのブログで「動きが少し重そう」と書いたとおり、ヴァーミリアンの昨日の馬体重はプラス7キロ。他の馬とは実力が違うとはわかっていても、フェブラリーSのレース直前はそれだけが心配だった。

でも、レースではそんな不安を一掃したね。スタートも良かったし、マイルの流れにも全く戸惑うところがなかった。4コーナーでは少し外めを通ったけど、あれは完全に馬なりの状態。スタートしてから隣のワイルドワンダーにマークされるカタチになったけど、逆にマークしているワイルドの方が脚を使わされてしまったね。まぁ、これは勝ちに行ったぶん、仕方のないことなんだけど。

上手く立ち回ったな、と思ったのは幸のブルーコンコルド。GIだからみんな勝ちに急ぐところがあるもんなんだけど、直線に向いて前が開くまで追い出しをシッカリ待っていた。そのぶん、早めに動いたワイルドを最後にかわすことができたんだと思う。

リミットレスビッドに乗っていたマサヨシ(蛯名騎手)も、もう少し仕掛けを遅らせることができれば、上の着順はあった。けど、これも勝負に行ったぶん、伸びを欠いてしまったのは、GIだから仕方のないことかもしれないね。

このレースは、誰かが特別に上手く乗ったとか、下手に乗ったとかはなくて、実力通りに決まったレースだった。フィールドルージュはスタート直後にアクシデントがあって、残念な結果になってしまったけれど、馬のためを思ってレースを止めたノリ(横山典騎手)の判断を僕は尊重したい。

ともあれ、これでヴァーミリアンはGI4連勝。ドバイは各国の強豪馬が揃うレースで、ペースも速くなる傾向があるけど、この馬にはそんなペースが合っているだろうから、ぜひ期待したいね。

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今週末はいよいよ、今年最初のGI・フェブラリーS。初ダートを試みたダイワスカーレットの回避は残念だけど、それを感じさせないくらいのメンバーが揃ったから、見応えある1戦になるだろうね。

まずは注目のヴァーミリアン。これはもう、実力的に距離どうのこうのは関係ない。2000mの小回りなんかでも、ユタカ(武豊騎手)がなだめているくらいだから大丈夫だと思う。鉄砲も効くタイプだしね。ただ、水曜日の追い切りでの動きが、少し重そうだったのは気掛かりかな。そのあたりは当日の体重に気をつけたいところ。

フィールドルージュはノリ(横山典騎手)に合う感じの馬だね。JCダートは完璧に乗って2着で、実力的にヴァーミリアンには劣るけど、体調面など中間に問題はないし、順調にきている点は魅力。

ダイワスカーレットの回避で、ギリギリ出走が叶ったドラゴンファイヤー。この馬は直線でトボけるところがある馬。でも、追い出してから遊ばせない乗り方ができるアンカツ(安藤勝騎手)に替わったのは、かなり面白いと思う。

一瞬の切れならこの相手でも上位のメイショウトウコン。自分でレースを作れないぶん、そこそこの成績は挙げているけど、この相手には「自分でレースを作れない」という弱みが大きいんじゃないかな。
追い込み馬は東京コースで有利と思われがち。同じ追い込みでも「長くいい脚を使うタイプ」なら、その考えでいいんだけど、「一瞬の切れを活かすタイプ」は直線に入るとエンジンがかかってしまって、脚を溜められずに、その長所が殺されてしまうんだ。

去年1番人気だったブルーコンコルドは、最近はいい頃の勢いがないけど、1番距離の合うところに戻った。マイルなら見直してもいいだろうね。

ワイルドワンダーは、体重を戻すために中間は軽めの調整だったけど、動き自体は悪くない。前走、不良馬場でも追い込んで結果を出しているように、この馬は確実に力をつけてきている。掛かるところがある馬だけど、マイルの流れなら問題ないよ。

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今日はフェブラリーSの追い切り日。美浦の調教スタンド前には、いつも見ない記者やカメラマンも多くて、久しぶりにGI独特の賑わいがあった。やっぱりこの雰囲気はいいもんだね。

僕はフェブラリーSの公開調教もあったから、トレセンに訪れたファンといろいろな話をしたんだ。いつもは20人くらいのファンが参加するんだけど、今回はスタンドの4階の席が全部埋まるほどだったから、40人くらいいたのかな。

関係者でこの公開調教のトークショーに出席したのは、僕と的場(均調教師)と谷中(公一助手)の3人。意外と若いファンが多くてビックリしたけど、そういったファンが増えていることは、我々にとっても嬉しいこと。そこで僕のファンサービス。的場に「今週、勝ち負けになる馬はいるのか?」って聞いたんだ。そうしたら「いないんです」だって。これじゃあ、しょうがないよなぁ(笑)。まぁ、そんな話とかで盛り上がり、ファンと交流して楽しかったね。

肝心のフェブラリーSの追い切りは、ワイルドワンダードラゴンファイヤーの調教を見た。

ワイルドの方は、前走で減った体を回復させるために、中間は軽めの調整をしていたけど、相変わらずいい動きをしていたね。前回はギリギリの体重だったから少し心配していたが、今日の動きを見る限り、全く問題ないだろう。

ドラゴンもポリトラックでいい走りをしていたよ。前回は久々が応えた印象だったけど、1回叩いたことで動きがダイナミックになってきている。

関東からフェブラリーSに出走するのはこの2頭だけになりそう。ともに久保田厩舎の馬だけに、陣営には相当プレッシャーがかかると思うけど、健闘を祈りたいね。

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2008年2月18日

ステイヤーの「Stay」って、我慢するとか、抑制するという意味があると思うんだけど、3400mのこのレースは、まさに「我慢」が必要とされるレース。

アドマイヤモナークについては、乗ったことがある一誠(村田騎手)が「すぐ怒るところがある」って言っていたから、この距離では我慢できないと思っていた。だけど、道中はケンカすることもなく、アンカツ(安藤勝騎手)がうまく折り合いをつけて乗っていたね。57.5キロという斤量も背負い慣れているというか、全く苦にする様子もなかったぐらい。追い出しのタイミングも、他の馬が仕掛けてから待つくらい余裕があったから、完全に本格化したといえるんじゃないかな。

スタートしてからゴールまでの6つのコーナーを、最短距離で回ったコンラッドも、最後方でシッカリ我慢できていた。カツハル(田中勝騎手)は本当にキレイに立ち回ったと思うし、無駄のないレース運びを見せたね。

3着のレーザーズエッジはハンデに恵まれたとはいえ、よく頑張っていた。この距離が合っていたのだろうし、次につながるレースはできたと思う。マサミ(松岡騎手)のエーシンダードマンは、少し流れが向かなかったかな。4コーナーではどの馬も手応えがあったから、位置取り的にも外を回らざるを得なかった。それでも、ここまで追い込んでくるのは、菊花賞で4着している実力だと思うよ。ブラックアルタイルが伸びかけたのに伸びなかったのは、距離の壁かもしれない。


西のメイン・きさらぎ賞は、乗り方によっては面白いと、金曜日に言っていたレインボーペガサスが勝った。スタートして2、3ハロン目くらいまでは、折り合いを欠いてケンカしていたけど、ペリエが手綱をガッシリ抑えて上手くなだめていた。抑えることを馬に教えながらも結果も残したのだから、最高の騎乗と言ってもいい。ただ、次も掛かって我慢できないようだと、さらに距離が延びるのは厳しいとも感じた。

スマイルジャックレッツゴーキリシマは、スタートして好位のポジションがとれているように、万全の競馬ができていたよね。でも、レッツゴーキリシマは外枠からの発走で、前に壁が作れなかったのが痛かった。気性的にカリカリしている点が直れば、持ち味の先行力をもっと活かせるだろうね。

ブラックシェルは体が重そうだったし、出遅れたのが痛かった。ペースもそんなに速くならなかったし、あれだけ外を回っては厳しいね。アルカザンはブラックシェルをマークしていたから、この結果は仕方がない。この2頭は次走以降、まだ見直せると思う。

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2008年2月15日

2月14日はバレンタインデー。この日は僕の誕生日でもあったんだ。いつまでも気持ちは若いままでいるけど、今回で57歳。数字を聞くと年をとったな~って思うね(笑)。そんな昨日は、若手の騎手たちが僕のために誕生会を開いてくれたんだ。

「今日は競馬の話は抜きでいこう」と始まった会だったけど、結局は競馬の話になっちゃったね。でもそれは、みんな競馬のことを真剣に考えているからだし、それだけ情熱を持って取り組んでいる証拠だから、僕は本当に嬉しかった。これからも、この子たちのために頑張って教えていこうと、改めて思ったね。

さて、今週は東京でダイヤモンドS。

このメンバーなら、アドマイヤモナークが押し切る力を持っていると思う。でも、この馬は気の悪さがあって、掛かるところもある馬だから、3400mという距離では微妙なところ。アンカツ(安藤勝騎手)は道中、折り合いに専念して直線だけの競馬をさせると思うけど、レースを止めてしまう部分もあるから、絶対的な存在とまではいかないだろう。

前走で久々の勝利を挙げたコンラッドは、ここ最近いい稽古をしている。これも脚元に負担のかからないニューポリトラックのおかげ。前までは、そーっと調教していたのが、今ではバリバリ追い切りをこなしているからね。もともと能力のある馬だし、期待できるんじゃないかな。

ブラックアルタイルの追い切りは、ちょっと疲れが残っている感じだった。陣営も軽めのメニューで調整していたけど、この馬も掛かるところがあるから、ちょっと心配だね。

面白いと思うのは、展開的に恵まれそうなマンハッタンスカイと、距離が延びて良さそうなラムタラプリンス。これといって逃げる馬がいないから、マンハッタンは単騎で行って、渋太く粘れればチャンスがある。ラムタラプリンスの方は、条件馬で決め手に欠けるところがあるけど、51キロは有利な斤量だし、長くいい脚を使えるから面白いと思うよ。

京都では、きさらぎ賞。

注目のブラックシェルは調教も良くて、筋肉が付いてきている感じで力強い。前走で見せたあの脚は、この馬の成長を物語っていると思う。アンカツからの乗り替わりになるけど、ユタカ(武豊騎手)がまた違った面を引き出してくれるんじゃないかな。

あとは、前走の勝ちっぷりが良かったアルカザン。それと、有力馬が後ろからいく展開を考えると、他の馬は動くに動けないから、レッツゴーキリシマの粘り込みもありそう。また、ここまで一線級相手に好走を続けているスマイルジャックも、能力のある馬だから注意したい。馬場が悪いことを考えれば、レインボーペガサスも乗り方によっては面白いね。

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2008年2月13日

先週に続き、今週も月曜代替開催の影響で火曜日が全休日。追い切り日も1日ずれて、今日は追い切った馬がホントに少なかった。寒さで馬場もカチカチだったから、各陣営も見送ったんだろうね。それにしても、こんなに雪が降る年もめずらしいんじゃないかな。

ダイヤモンドSに出走を予定している馬で、追い切りをやったのはミストラルクルーズ1頭だけ。単走で馬なりという軽めの内容だったけど、順調にきている様子で、動きは良かったよ。まぁ、内容が軽めだからあまり参考にはならなかったけどね。

あとは、チェックする馬も少なかったから、空いた時間は河野先生と話してた。相変わらず少しガラが悪い先生だけど(笑)、昔話に花を咲かせて盛り上がったね。そうそう、3月から先生のところへ所属するアンちゃん(三浦皇成騎手)についても、いろいろ話したよ。そしたら先生は「いいものを持っているから、ちょっと面倒見てやってくれ」だって。現役を退いて3年経つけど、そんなふうに頼ってもらえるのは、とても嬉しいことだよね。


まぁ、今日はこんな感じだったから、あとは先週答えられなかった質問に答えます。

「洋芝と野芝の違い、ディープインパクトの凱旋門賞での敗因は馬場か」という質問。

洋芝は繁殖力はあるけど、根が浅くて水分を多く含んでいるから、どうしてもノメってしまう馬が出てくる。特に前脚を投げ出すような走りをしている馬は、滑ってしまうこともあるんだ。ダートで走る馬が札幌や函館で意外と良い成績を上げているのは、脚をかき込むような走り、滑らない走り方をしているからなんだよね。
野芝は逆に繁殖力はないけど、根を深く伸ばすぶんグリップが効くから、前脚を投げ出すような走りをしている馬でも上手く走れるんだ。

僕は芝の違いが、ディープインパクトの凱旋門賞での敗因だとは思っていないよ。あれは、最内枠からスタートして、ユタカ(武豊騎手)が内に閉じこめられそうなのを避けて外に出した時に、ディープが怒ってしまったから。あそこで、もしディープがリラックスして走れていれば、直線では「飛んで」いたはずだと思っている。

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共同通信杯はショウナンアクロスが果敢にハナを切って、1000mを58秒台で引っ張った。でも、後続とは10馬身ほど離れていたから、後ろの集団にとっては平均から、やや遅めのペースだったね。

勝ったショウナンアルバは道中、集団の2、3番手の位置取り。前走の若竹賞は逃げて勝っていたこともあったし、いいスタートを切ったことで、最初は口を割るくらい馬が行きたがっていた。けど、向こう正面の中間のあたりではマサヨシ(蛯名騎手)が上手くなだめていたね。

そして、勝負の分かれ目が4コーナーの位置取りにある。ショウナンアルバは好位からスムーズに最後のコーナーを回ったのに対し、サダムイダテンは大外に回った。ただでさえ、徐々に順位を上げていくために脚を使うのに、外に回ったことでさらに脚を使ってしまったんだ。アンカツ(安藤勝騎手)にしてみれば、それでも届くというくらい、自分の馬の力を信じていたのかもしれないけど、あれが結果的に相当なロスになった。

逆に内をロスなく回った、ヨシトミ(柴田善騎手)のタケミカヅチは2着。津村のマイネルスターリーも、道中はサダムイダテンと同じくらいの位置にいたけど、内が開くのをシッカリ待って、経済コースを通ったから3着と健闘できた。ヨシトミはこのレースで1番上手く乗ったし、津村の判断もとても良かったと思う。このレースの結果は、4コーナーの位置取りで決まったと言えるかもしれないね。


シルクロードSは、テレビの回顧で「スタートでファイングレインが出遅れましたね」って言っていたけど、あれは出遅れではなく、幸が意識的にゆっくりゲートを出したんだ。今の京都の内側の馬場はボコボコだから、それを避けたかったんだと思う。

そんなことができたのも、幸がファイングレインの力を信じていたからこそ。仕掛けのタイミングも良かったし、特に馬を力ませずに回った4コーナーの乗り方は上手かったね。馬の力を信じていなかったら、あの乗り方はできないよ。

だから、馬の力を信じすぎてもダメだし、信じられなくてもダメ。競馬は相手がいてやるものだから、レース展開を冷静に見極めることも重要。上手く説明はできないけど、だからこそ競馬は奥が深いんだよね(笑)。

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2008年2月 8日

今日のこの記事でついに200回目の更新。こうして色々と忙しいなかでも、このブログを続けることができたのは、毎回読んでくれている皆さんがいたからこそ。まだまだ伝えるのが下手だけど(笑)、これからも応援よろしくお願いします。

さて、今週は東京で共同通信杯が行われる。さまざまな路線から素質馬が揃った、クラシックへの試金石となるレースだ。

まずは脩(石橋脩騎手)が乗るホッカイカンティ。この馬は木曜日にポリトラックで追い切られて良い動きをしていた。馬場が悪くなったら、どういう走りになるかが大きなポイントだろうけど、脩は自信を持っていたし、体調はとても良さそう。期待できるね。

スマートファルコンも能力のある馬。前走は展開がハマったとはいえ、初芝であれだけの脚を使えるんだからいいものを持っている。芝でもダートでも走れる自在性があるから、多少展開が紛れても実力を発揮できると思う。

サブジェクトの前走は、ペリエが積極的な競馬で持ち味を出した好騎乗だった。今回も中団から前めの位置どりになるだろうけど、コーナーが4つあった前回のコースとは違い、コーナーが2つの東京1800mでどういう競馬をするのかに注目したい。

サダムイダテンは稽古駆けする馬らしく、元気いっぱいの豪快な追い切りをしていた。ちょっと話がそれるけど、この馬を管理している中村さん(中村均調教師)の馬を見る眼や、調教法はすごい。今でこそ良血馬の多いマイネル軍団だけど、昔のマイネルといったら地味な血統の馬も多かった。そんなマイネルの馬を中村さんは、朝日杯を勝ったマイネルマックスをはじめ、強めの調教で多く勝たせていたからね。

サダムイダテンにしても、父がフォーティナイナー、母の父がサクラユタカオーと、決して良血とはいえない馬。それを発掘して結果を残しているんだから、ホントにすごいなって関心するよ。

話を戻して、あとは順調にきているタケミカヅチノットアローン。タケミカヅチは発馬に難があるけど、ヨシトミ(柴田善騎手)はスタートが上手いからカバーできると思う。人気薄が予想されるなかでは、ショウナンアクロスがいい動きをしていたから面白いんじゃないかな。

シルクロードSは、中舘からユタカ(武豊騎手)に戻るアストンマーチャンに注目している。この馬は手綱を放しただけで走っちゃうくらい前向き。それをユタカがどう操るか。たぶん本番(高松宮記念)に向けて、教えるレースをするような気がするね。

マサミ(松岡騎手)のアイルラヴァゲインも、今の馬場が荒れた京都は合っていると思うよ。

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今日の美浦トレセンは、月曜の代替開催と雪・濃霧の影響で追い切った馬が少なかった。外はすごく寒くて、みんな「寒い寒い」って言ってたんだけど、僕は調教スタンドのストーブの前でずっと関係者や記者の人たちと話していたから、暑かったね(笑)。

追い切りはほとんどの馬が明日行うみたいだから、金曜日にお伝えします。そいうことで、今回はこのブログを読んでくださっている方々からの質問にお答えします。


まずは「どうして騎手はレースで後ろを振り向くことが少ないのか?」という人生競馬さんからの質問。

これは、やっぱり馬の足音である程度の位置がわかるから、振り向く必要があまりないんだ。それに振り向いたりして、もしバランスを崩したら落馬にもなりかねないし、バランスを崩すことで馬が怒って、折り合いを欠いてしまうこともあるんだよね。

あとは普段生活しているなかで、皆さんも経験があると思うんだけど、後ろから何かが迫ってくると気配を感じると思う。そうやって神経を使って馬に乗っているし、どの馬がどのような競馬をするかというのを事前に予測しているから、後ろは結構わかるものなんだ。


続いて「レースを終えてから次のレースに乗るまでの流れは?」というデータ×仕込みさんからの質問。

騎手はレースが終わると、検量室で斤量に違反がないかを調べるために、まず体重を計る。それから顔を洗ったり、関係者にレースで馬がどうだったかを報告。で、次のレースの勝負服に着替え、装鞍所に行って馬に鞍を付けるんだ。それが終わったらジョッキールームで次のレースの作戦を考えたり、息を整える。息を整えないと馬が暴れることもあるからね。

JRAの職員からは「なるべくパドックで馬に跨ってくれ」って言われるけど、いろいろやることがあるから忙しくて、パドックで馬に跨れない時もある。そういう時は地下馬道で馬に跨るんだ。東京競馬場だと検量室と装鞍所、ジョッキールームが近いけど、他の競馬場はそれぞれが遠い位置にあるから大変なんだよ(笑)。

それとバレットというのは、次のレースに使う鞍を用意する騎手の補助役。僕が若いころはまだバレットはいなくて、自分で鞍に鉛を詰めたりしていたから、レースの合間は大忙しだった。


この他にもいろいろな質問があったけど、それはまた次の機会に。

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今日の根岸Sを勝ったワイルドワンダーは、パドックから非常にいい雰囲気だった。この馬はダート馬にしては華奢な体をしているんだけど、この日は体重以上に大きく見せていて、いかにも「短距離のダート馬」という、ゴロンとしたゴツい体にシッカリと仕上がっていたからね。

レースでも道中は、内々に潜り込んでジッとする競馬ができていたし、追い出してからの反応も抜群。雪の影響はあったけど、1日順延されたことで、ノメるようなグチャグチャの馬場ではなかったから、実力を十分に発揮できたように思う。これでフェブラリーSがとても楽しみになった。

2着のタイセイアトムは、道中のアクシデントと、エイシンロンバードが逃げられなかったことで楽な展開になった。でも、いいスタートからハナを切って、長い直線でも粘って2着に残すんだから、よく頑張ったんじゃないかな。

注目していたマサミ(松岡騎手)のマイネルスケルツィは、体調の良さが逆に災い。プラス16キロは重すぎたかもしれない。アドマイヤスバルも得意の距離ということもあって、よく追い込んできてはいるんだけど、不利が最後まで響いてしまった感じだね。

とはいっても、ワイルドワンダーはこの距離ならやっぱり強かった。フェブラリーSには、この馬とユタカ(武豊騎手)が乗るヴァーミリアン、ノリ(横山典騎手)のフィールドルージュ、幸四郎のメイショウトウコン、アンカツ(安藤勝騎手)のサンライズバッカス、幸のブルーコンコルドなど、JCダートに続いて豪華なメンバーが揃うから、とても楽しみになったね。

ヴァーミリアンは出走するか微妙だけど、出てくれば当然注目すべき存在。「距離が短い」と言われるかもしれないが、JCダートや東京大賞典でも掛かり気味に追走していたぐらいだから、僕はマイルもこなせると思うよ。

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2008年2月 1日

今週から東京開催。自宅からは中山より東京の方が遠いけど、僕は美浦トレセンができる前、東京競馬場所属だったから、故郷に帰ってくるような懐かしい気分になれてイイね。

今週はフェブラリーSの前哨戦・根岸S。マイネルスケルツィについては、マサミ(松岡騎手)が「重いかも」と言っていたけど、この時期に太くなるの当然。太くなったということは不安材料ではなくて、それだけ体調が良くなってきたということ。前走の内容を見てもダート適性は高いから、ここも引き続き注目したい。

トウショウギアは隼人(吉田隼騎手)に乗り替わり。隼人は前走で手綱をとったカツハル(田中勝騎手)ほどの技術はないけど、折り合いに専念できれば、いい味が出せると思う。特に最初の100mでどれだけ馬を怒らせないかがポイント。でも、この馬は東京コースが得意だから、そんな心配も関係なしにこなしてくれそうな気もする。

あとは、ここまで順調に来ているワイルドワンダー。去年は重賞2勝と本格化して今回も状態はいい。ただ、当日は雨の予報もあるから、しまいを活かすタイプのこの馬にとっては、マイナス材料かもしれない。

その他では、高齢馬ながら地方で活躍しているリミットレスビッドメイショウバトラー。それと、東京は直線が長いぶん、スローペースになる傾向があるからタイセイアトムにもチャンスがあるだろうね。神無月Sで強い勝ち方をしたアドマイヤスバルも注意しておきたい。

東京新聞杯はカンパニーエイシンデピュティ。エイシンは岩田に乗り替わってから、いい競馬をしているし、東京コースも合っている。

雨が降ることを考えれば、マイケルバローズタマモサポートあたりも面白い。ハイアーゲームのマイル挑戦もプラスじゃないかな。

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