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坂井千明・プロフィール

坂井千明
元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ウハウハ競馬・テレビ埼玉など)を始め新聞・雑誌で幅広く活躍中。また、乗馬学校、JRAイベントなどでの実地の騎乗指導にも力を入れている。

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坂井千明のコースの達人
元馬場委員長としてJRA全競馬場の改修に携わり培った知識が凝縮したコース本の決定版です。


ファイナルチーム
坂井千明・伊藤友康を筆頭とした最高の人材が、「真の関係者情報」を公開します。

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« 2008年4月 | メイン

2008年5月15日

去年のヴィクトリアマイルでマサミ(松岡騎手)が初めてGIを勝ったんだよなぁ。あれから早いもので1年が経ったけど、あの時の好騎乗は今でも鮮明に覚えているよ。今年はニシノマナムスメに乗る隼人(吉田隼騎手)にビックチャンス。頑張ってほしい気持ちはもちろんあるんだけど、いつも通り冷静に挑んでもらいたいね。

そのニシノマナムスメの追い切りは、キビキビとした動きでとても良かった。この馬はここにきてホントに力をつけてきているし、前走で牡馬のなかに混じって好走できたことは、陣営にとっても大きな収穫だったと思う。今回は強い馬たちが相手になるけど、自分の競馬に徹することができれば勝機があるんじゃないかな。

ウオッカの追い切りは、併せた相手を抜いたあとにフワッとするところがあった。でも、これはいつものこと。見た感じの走りは良くもないけど悪くもないし、持っている力は出せるデキだと思う。前走のドバイで見せた走りは今回のマイルの流れで必ず活きてくるはずだし、速い流れの方がこの馬に向いていると思う。実績的にも牝馬同士のレースでは負けられないね。

秋華賞以来の久々のレースとなるベッラレイア。だけど追い切りは、体全体を使った動きで久々を感じさせないものだった。レベルの高い4歳牝馬のなかでも上位争いをしているように能力がある馬だし、あとは実戦の感覚だけだろうね。あの鋭い末脚が繰り出せれば好勝負してくると思う。

あとはエイジアンウインズも良い動きをしていたし、ブルーメンブラットも回転の速いフットワークで好感が持てた。それにローブデコルテマイネカンナも状態が良さそうだったね。人気はなさそうだけど、具合だけで言うならタニノハイクレアも100%に近いデキに仕上がっている感じだから、狙ってみても面白いんじゃないかな。

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昨日のNHKマイルCはディープスカイの圧勝。内側の馬場が荒れていたこともあって、馬場の2分~3分のところに馬が密集した流れだったけど、そのなかでもディープはちゃんと折り合って落ち着いたレース運びをしていた。

この馬は未勝利を突破するのに6戦も要しているけど、勝ち上がったあとは差しの競馬もだいぶ板についてきた。前走の毎日杯の勝ちっぷりはとても良かったし、馬が1戦ごとに競馬を覚えてきている。馬の仕草を見ていると気性的に子供っぽいところもあるけど、そのぶんまだ成長が見込めると思うからこの先がかなり楽しみな馬だね。

前走の皐月賞は6着に敗れたものの「跳びが大きいからコーナーが緩やかな東京コースなら見直せる」と感じていたブラックシェルが2着に入った。スタートから後藤がガッチリ抑えて、持ち前の渋太さを活かす良いレース内容。最後は勝った馬の瞬発力に負けた部分はあるけど、早めに抜け出すというベストの競馬をして負けたのだから仕方がない。今回はホントによく頑張っていたし、次回以降も期待していいと思う。

ブラックシェルについてはレース前、前脚を投げ出して走るような走り方で、馬場に脚をとられて滑ってしまうことも危惧したけど、それ以上にこの馬にとって立ち回りやすい東京に替り、走りやすくなったという部分が大きかったんだと思う。馬体重が520キロ以上もあるかなり大きな馬だからね。結果論になってしまうけれども、父クロフネというパワーのある血統面も味方したんじゃないかな。

あと、期待していた2歳チャンピオンのゴスホークケンは、好調時の行きっぷりの良さがないように感じた。今回は馬場が合わなかったのかもしれないけど、能力のある馬だからこのまま終わる馬ではないと思っている。

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東京マイルというのは、他の競馬場のマイルコースと違って小細工が通用しづらい。というのは騎手がどれだけ上手く乗っても、スプリントや1400mを得意としている馬が東京マイルを乗り切るというのは難しいということ。

NHKマイルCの歴代の勝ち馬を見てもわかるように、1600m以上で結果を残していた馬がこのレースを制していることからもそれは明らか。直線にダラダラとした坂があって、登り切ったあとも残りが200m以上もある。これがスピードや素質だけでは乗り切れない東京のマイルの難しさであり、小細工が通用しづらい部分だと僕は思う。

そういう点でスプリングソングは、父サクラバクシンオーで血統的に少し不安が残る。3戦3勝と無敗でここまで来ているけど、体つきからも短いところの方が合いそうな感じを受けるからね。でも、追い切り自体はビッシリ追っていて良かったし、中1週で使えるというのは状態が良いからだと思う。この状態の良さでどこまで勝負できるかだね。

ファルコンSを豪快な追い込みで勝ったダノンゴーゴーも、好時計をマークして最後まで脚色が衰えず良い追い切りをしていた。ただ、この馬も1200mでしか実績がないのが気になる。直線の長い東京に替わってどれだけ持ち味を活かせるかがポイントになりそう。


レース展開を考えると、まずスタートでダンツキッスイが逃げるか、他の馬が行くかでだいぶ流れが変わってくる。ダンツが行けば当然ペースは平均より速めになって、後ろに待機する馬に有利な展開になる。他の馬がハナを切るようだと、スローに落ち着いて直線の瞬発力勝負になると思う。

今回のメンバーを見ると切れる脚を持つ馬と、ジリっぽい脚を使う馬がハッキリしている部分もあるから、ある程度展開を読んだり、最初に話した距離適性を考えて馬を絞り込んでいけば、予想もしやすくなるんじゃないかな。

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前走は狭いところを割りながら伸びてきて3着と、素質の高さを見せていたアサクサダンディがNHKマイルCを回避。広い東京コースなら本番でも十分やれると思っていただけに残念だね。でも、こういうことも含めて競馬だから仕方がない。今日も各馬の追い切りについて話していこうと思う。

まずは2歳チャンピオンのゴスホークケン。この馬については前にも話したことがあると思うんだけど、放牧から帰ってきてから、まだいい頃の覇気というか、馬っぷりの良さを感じないんだよね。精神的に大人になったのかもしれないけど、この馬らしくないように映る。1勝馬の身でGIを勝つくらいだから素質が高いのは間違いない。だけど、当日のパドックでもボケッとしているようだとどうかな...。

サトノプログレスはノリ(横山典騎手)が跨っていたものの、伸びがイマイチだった。ノリが姿勢を変えても反応がなかったし、能力があるのは認めるけど、追い切り自体はあまり良く見えなかったね。これも当日の気配次第だと思う。

関西馬は関東馬に比べて比較的良く見えた馬が多かった。そのなかでも特に良く見えたのがレッツゴーキリシマ。時計的に上がりはかかってるけど、これは前半とばしたぶんだから気にしなくて大丈夫。鞍上の指示があるまでシッカリ我慢できていたし、こういう我慢というのは実戦に行って活きてくるだろう。上々のデキと言えるんじゃないかな。

ディープスカイファリダットも最後までフォームが乱れずにシッカリと走りで良かった。ブラックシェルの場合は、あんまり稽古で時計の出る馬じゃないから目立たないんだけど、この馬の良さである渋太さが出ていたし、ジリジリとした伸びは東京コースでこそ活きそう。体のデカい馬で飛びも大きいということもあるから、この条件になって変わり身が期待できると思うよ。

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GI初挑戦だったアドマイヤジュピタの優勝で終わった天皇賞。そのジュピタは腰を低くしている時にゲートが開いて少し出遅れてしまったんだけど、前半は少しペースが速かったから、むしろゴチャつかないところでいい感じに抑えることができたんじゃないかと思う。

レースはまず、スタートでホクトスルタンが好スタートを切ると、そのまま先頭に立って主導権を握った。他にも前に行きたい馬はいたのだろうけど、そこはノリ(横山典騎手)が平均よりも少し速めの絶妙なペースで逃げたこともあって、他の騎手も行くに行けない状態だった。

そしてノリは、1回目のスタンドを通過し終えたところの1コーナーでペースダウン。ここで馬群を引きつけると、また3コーナーを過ぎたあたりから再び加速して、後続の馬に脚を使わせようとしていた。ここまでは完全にノリの思惑通りの流れになっていたんじゃないかな。

だけど残り800mくらいで、アサクサキングスが予想以上に早めに動いた。こうなると、もう少し楽に行きたかったホクトスルタンは厳しくなってくる。他馬もアサクサについていこうと一斉に動き出して、雪崩のようにアサクサ、サムソン、ジュピタが外から襲いかかった。

直線はもうこの4頭の戦いで、そのなかでサムソンを見ながら一番最後に仕掛けたジュピタが鋭く抜け出して1着でゴール。岩田にしてみれば、道中や流れが一気に動いた勝負どころで、ユタカ(武豊騎手)という絶好のペースメーカーが前にいたのが良かった。

瞬発力勝負になればサムソンよりもジュピタに分があるのは仕方がないけど、サムソンはシッカリと最後まで食らい付いていた。あの根性と渋太さはこの馬の真骨頂。昨年あれだけ強かったサムソンがそういう強さを見せてくれたことは素直に嬉しかったね。これは見事に復活したと見ていいだろう。

ともあれ、アサクサが動いた時の騎手同士の駆け引きはとても見応えがあった。この上位4頭はあの勝負どころでの動き方次第で結果も変わっていたと思う。それくらいあの4コーナーは重要だったと思うし、改めて騎手の判断の差が勝敗を分けることを思い知らされたね。

今回の天皇賞はこれぞGIという、良いレースを見させてもらってホントに満足しているよ。

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今日は昨日話した馬に加えて、木曜日に追い切りを行った馬についてお伝えしていこう。水曜日に追い切られた馬に比べて、木曜追いの馬はどの馬も良く見えた。

昔は若さがあったアドマイヤモナークもだいぶ精神面が大人になってきて、いい内容の追い切りをしていた。ゆったりと流すように6ハロンから入って、リラックスしながらも気合いが乗った走り。無駄な力を使わずにちゃんと折り合いがついていたのが良かったね。

アサクサキングスは先週強めにやって、今週は終いだけ追うという内容で順調さが窺える。準備万端といった感じ。動きもさらに力強さが出てきて「充実してるな」って感じたし、ひと叩きされたことで馬体もいい具合に締まってきている。


レースは恐らく、ホクトスルタンアドマイヤメインが逃げる展開で、アサクサキングスアドマイヤジュピタメイショウサムソンがその後ろに控えることになると思う。逃げ馬のどちらかが単騎で行ってスローペースに落とすことになれば、その馬が有利な流れになるだろうし、引きつけて逃げることになれば、直線のヨーイドンの競馬になるだろう。

とにかく距離が長いぶん仕掛けどころがポイントだし、騎手同士の駆け引きがより重要になってくる。特に今回の天皇賞はどの馬に乗る騎手もチャンスが十分にあると思っているだろうから、ミスをしないことが結果を出すための近道といえるかもしれない。

ユタカ(武豊騎手)、アンカツ(安藤勝騎手)、ノリ(横山典騎手)、シンジ(藤田騎手)、四位、岩田、ウチパク(内田博騎手)。どの騎手も上手いから、馬の走りだけではなく展開を読む力や判断など、騎手の乗り方を見てほしい。

まだレースまで2日あるけど、僕は今からとても楽しみにしているんだ。

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今週は淀の3200mという長丁場で行われる天皇賞。このブログで何回か言っていると思うけど、長距離を乗り切るのに1番重要なのは、シッカリと折り合える我慢強さ。今日はそういうことを踏まえて、各馬の追い切りについて話していこうと思う。

まず追い切りで「いい動きをしているな」と感じた馬がいる。それはホクトスルタンアドマイヤジュピタアドマイヤフジの3頭。

ホクトスルタンは前走で準オープンを勝ったばかりで一線級との対戦が少ないけど、状態だけなら今回のメンバーのなかでも上位だろうね。追い切りも余裕残しの内容で、本番で100%の状態に持っていくような、実にいい調整だった。レース間隔は空いているけど、馬体もひと回り大きくなったように感じたし、これはいいんじゃないかな。

あとアドマイヤジュピタも良かったね。かなり力強さが出てきて、終いまでシッカリとしたフットワークで走っていた。坂路での追い切りだったとはいえ、あと1ハロンくらい延びてもちゃんと走っていけそうな、そんな動きだったね。アドマイヤフジもそんな感じがしたよ。

逆にポップロックはどうかな...。ウチパク(内田博騎手)が絶賛していたみたいだけど、内側にササッていたのが気になった。もしかしたら体が重いのかもしれない。この馬についてはちょっと当日の様子を見ないと何とも言えないかな。

メイショウサムソンは体重の重い助手が乗って強めの内容。2週続けて速い時計を出しているのは好感が持てる。今回は首を使って走っているし、いくらか復調している感じがする。パドックなどで自分から厩務員を引っ張って歩くような雰囲気があればいいんだけど。

ドリームパスポートはスムーズなゆったりとした動きで良かった。ただこの馬の場合、3200mという距離を我慢できるかが問題。状態自体はいいんだけど、陣営はまだ馬を完全に掴めていないところもあるだろうから、そのあたりが実戦に行ってどう出るかがポイントだね。

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